大泉洋『ディア・ファミリー』で余命わずかな娘のために奔走する父親を熱演「日常を大切にしなければ」

大泉洋
「ディア・ファミリー」大泉洋
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俳優の大泉洋が主演の映画『ディア・ファミリー』の完成報告会が24日、東京・元赤坂の明治記念館で行われた。

町工場を営む父親が、生まれつき心臓に疾患があり余命10年と宣告された次女のために人工心臓の開発に取り組んだ実話がベース。実現には至らなかったが、その技術は後に世界で17万人以上の命を救うカテーテル誕生につながった。

大泉が父・坪井宣政役で、妻・陽子を菅野美穂、次女・佳美を福本莉子、長女・奈美を川栄李奈、三女・寿美を新井美羽がそれぞれ演じた。

会見には“家族”がそろい、大泉は「同じくらいの娘がいて、日々をなるべく楽しく生きたいと思っている身として、非常につらい撮影期間が待っていると想像できた」とオフーを受けた時の素直な心境を吐露。それでも、「佳美の『私の命はいいから、たくさんの人にこの技術を使って』という一言でこの物語を知りたい、今の僕が演じる意義は大いにあると感じた」と決意した。

実際に町工場を訪れ、モデルの人物に取材をして「僕の父親のようだった。日本に何もなかった時代、選択肢がなくやるしかない世代の人の強さがあった。為せば成る精神で、弱音を吐くことなくとにかく動くんです」と感銘を受けた様子。初共演の菅野については、「明るい人だろうなという予想を突き抜けて明るかった。控室の笑い声で菅野さんが来たと分かる。そんな人、柳沢慎吾さん以来。歩くパワースポットですよ」と独特の表現で称えた。

対する菅野も、「神経質なところもあるかなと思っていたけれど、お会いしたらパブリックイメージ通りの明るく親しみのある人だった」と感想。「台本についての具体的なやり取りがなくてもひょうひょうと演じられて、自然と家族の雰囲気が良くなる。これは大泉さんにしか出せないニュアンスで、彼の持ち味」と夫を持ち上げた。

大泉は喜色を浮かべながらも、「今の生活が当たり前のことと思ってはいけない。つらい経験をしている方はたくさんいる。日常を大切にしなければいけないし、目の前の壁を乗り越えていくためにムダな時間は一つもなく、頑張って生きていこうと改めて思いました」と真摯に訴えた。そして、家族に向かって「公開まであと2カ月。これからは宣伝ファミリーになって、休みの日以外は全部宣伝だあ」と気勢を上げた。

『ディア・ファミリー』は、6月14日に全国で公開される。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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