2024年F1オーストリアGP木曜日 ― 活発化するドライバー市場

2024年F1第11戦オーストリアGPの週末は、トラック内外で波乱に富んだものになりそうだ。変わりやすい天候とドライバー市場の重要なニュースにより、ファンとチームの両方が、シュピールベルクのレッドブル本拠地で行われるオーストリアGPでの数日間の興奮に備えている。

天候と週末の見通し

朝に降った雨が暖かい夏の日差しに変わるなど、オーストリアグランプリ初日は、変わりやすい天候に振り回される1日となった。断続的な日差しにもかかわらず、雲は一日中続き、日曜日にはさらなる降雨が予想される。この予測不可能な天候は、同様にダイナミックになると予想される週末のイベントの前兆だ。レースに面白い要素を加えるかもしれないが、ヨーロッパ中からキャンプやバーベキュー、冷えたビールを楽しむ週末を過ごしに来た多くのファンにとっては良いことではないだろう。

メディアデーのハイライト

メディアデーである木曜日、コンストラクターズランキングで上位に位置するマクラーレンの好調と、ドライバー市場の重要な進展に関する議論が中心となった。重要なニュースとしては、ピエール・ガスリーのアルピーヌでの複数年契約延長と、ランス・ストロールの少なくとも2026年までのアストンマーティンでの契約の延長確定が含まれる。これらの動きは、角田裕毅の将来とホンダとの関係に注目すべき影響を与えている。

ダニエル・リカルドの不確かな未来

ダニエル・リカルドはメディアに対し、自身の将来に関する質問に答えた。2025年の契約がすでに確定している角田裕毅とは異なり、リカルドは2025年のシートを確保するための契約延長をまだ行っていない。ヘルムート・マルコは最近、リカルドのVisa Cash App RB（VCARB）での将来が不確実であることを示唆した。リカルドは、自身の地位を守る上でパフォーマンスの重要性を認識し、次のように述べた。「このスポーツで何よりも重要なのはパフォーマンスだということはわかっている。それだけだ。それが僕がここに留まる最高のチャンスを与えてくれるはずだ。僕の笑顔や他の何かではないことは確かだ」

他のチームと契約をする機会について尋ねられたリカルドは、彼にとってはVCARB以外はないと認めた。「ノー、と言うだろう」と他のチームでの可能性について答えた。「分からないけど、これは僕が頑固や傲慢だからではなく、ただ他を探していないんだ」

角田裕毅のホンダとの未来

注目は角田裕毅にも集まった。彼の未来は、ランス・ストロールのアストンマーティンでの継続的な存在によって直接影響を受けてしまう。フェルナンド・アロンソのアストンマーティンとの2026年までの契約延長はすでに今年初めに発表されていた。

ストロールの父親がチームを所有していることを考えると、この決定は驚くものではなかったが、これは角田が長いモータースポーツキャリアで初めてホンダと共に働かないことを意味する。この変化について振り返り、角田はレッドブルファミリー内での快適さを表現しつつも、将来的にホンダと再び仕事をする可能性をほのめかした。

角田は、前回バルセロナで厳しい週末を過ごしたにもかかわらず、レッドブルのホームグランプリであるオーストリアGPに向けて新たなエネルギーを見せた。彼は自身の成長について、「最大の学びは自分自身を理解し、自分の間違いから学ぶことだった」と述べ、74回のグランプリレースから得た成熟を示した。

角田裕毅のコメント

「バルセロナでは、僕のフロアにダメージがあったことは事実だ。色々他にもあったけど、それで100%の説明がつくかというと、そうではないかなという感じだ。フロアのダメージは、レース中に受けたものだ」

「今週末は両車で分けて、違うアプローチを取るつもりだよ。今回新しくもってきたものもあるから、僕たち2台で新しいものや古いものをミックスして使うことになると思う。逆に、シルバーストーンまでに確実にクルマを理解したいから、このような方法を取るんだ」

「最終コーナーのグラベルトラップが追加されたところはまだ見ていない。トラックリミット防止のためだから仕方ないんじゃないかな。コースにたくさん出てきたら嫌だけど、そうじゃないなら別に気にしないよ」

「僕のF1での74レースの中での1番のレースは今年の日本じゃないかな。最悪だったのは2021年のポルトガルかな…ただただ体力不足もあったし遅かった。1番多くを学べたレースは今年のバーレーンかな。自分をコントロールするきっかけになったし、成長できた場だ」

「5年後までにはチャンピオンシップを争っているようなドライバーになりたいし、10年後にはワールドチャンピオンになりたいよ」

yuki tsunoda 2024 austrian gp visa cash app rb — 自身の学びについて語った角田裕毅：2024年オーストリアグランプリ

スプリント週末

金曜日には、オーストリアGPがスプリントフォーマットで始まり、1回のフリー走行の後にスプリント予選が行われる。リカルドは、彼と角田の両方が最初のスプリント予選のためのセットアップを最適化するために異なるプログラムを実行すると述べていた。今のところ、天気予報ではドライでのレースになることが予想されている。ファンがレース、バーベキューやビールを楽しむ良い週末となるだろう。

【関連記事】