映画『武蔵~英彦山秘文~』試写会が開催 ― 地域の魅力を世界へ
福岡県東峰村と添田町を舞台に撮影された、映画『武蔵~英彦山秘文~』の試写会が6月30日、添田町オークホールで開催された。本作は、伝説の武士・宮本武蔵とそのライバル佐々木小次郎の物語を描いたフィクション。なんと、撮影に参加したキャストが地元住民という、革新的なプロジェクトだ。
試写会イベントでは、ハリウッドさながらのレッドカーペットに登場した華やかなキャストが観客を魅了。そして、上映後の舞台挨拶では会場が拍手に包まれた。
本作には、日本人初・唯一のミス・インターナショナルであるモデル・俳優の吉松育美が出演。主人公、武蔵の妻であるサコ役を演じた。九州出身であり、福岡・東京・LAと多岐に渡り活躍する彼女は、試写会イベントで地域の魅力をアピールした。
本作は、日田彦山線沿線地域振興事業実行委員会が推進する映画・ドラマロケーション誘致活動の一環として制作された。関係人口や交流人口の拡大を目指すこの取り組みは、地域の魅力を海外に発信することを目的としている。
『武蔵~英彦山秘文~』は、今年11月にハリウッドで開催される国際映画祭「Global Stage Hollywood」への出展が予定されており、今回の試写会が世界初公開となった。迫力ある映像と地元の美しい風景が観客に強い印象を残し、地域の魅力を感じさせる素晴らしいイベントとなった。
この映画製作は、「福岡県日田彦山線沿線地域振興計画」の一環でもある。同計画は、平成29年7月九州北部豪雨で被災したJR日田彦山線の沿線地域振興を目的として、令和2年10月に設立された「福岡県日田彦山線沿線地域振興推進協議会」によって策定された。
協議会では、映画製作以外にも、音楽家の滞在型作曲活動「AIR事業」や、地域の共通資源である「水」を活用したオリジナルブレンドコーヒーの開発、ジビエを活かした商品開発など、様々な取り組みを展開している。
『武蔵~英彦山秘文~』の成功を皮切りに、福岡県の東峰村と添田町の魅力が世界に発信され、地域振興がさらに加速することが期待される。
記事:The Hollywood Reporter Japan – 山口 京香 / Kai Yamaguchi