日本・ウズベク合作『草原の英雄ジャロロフ』公開、ガッツ石松がプロ転向のジャロロフに「アドバイスはできる」
日本・ウズベキスタン合作映画『草原の英雄ジャロロフ~東京への道~』の初日舞台挨拶が8日、東京・ヒューマントラストシネマ有楽町で行われ、出演の山本修夢、益田祐美子プロデューサー、応援ゲストとして俳優のガッツ石松が登壇した。
男子ボクシングスーパーヘビー級で東京、パリ五輪を連覇したバホディル・ジャロロフの半生を描く物語。リオデジャネイロ五輪で惨敗し、一度は代表の座を追われるどん底を味わいながら、父の教えを胸に再起していく実話に基づく感動作だ。
元WBC世界ライト級王者のガッツも、3度目の挑戦で王座を手にしており「なぜ負けたのかを考えると、そこで初めて反省する。15R戦う体力、スタミナだと分かり、人一倍練習をした。足腰が一番大事で、そのためにはロードワークが必要だった」と自身の体験を披歴。引退後に俳優に転身し、スティーヴン・スピルバーグ監督の『太陽の帝国』(1988) など海外の映画にも出演し、「誰もチャレンジしていないことにチャレンジして頑張れたのは、全てボクシングのおかげ」と胸を張った。
ジャロロフについては、「10何年やってきているから、アマチュアとしては超一流だろうな。全体的にはできているが、私からすると栃木県の今市(いまいち)だな」とジョークを交えつつも厳しい見方。既にプロ転向を表明しており、「ボクシングに関しては一家言持っているから、アドバイスはできるかな。プロは自分との闘いだから練習しかない」と今後の活躍に期待した。
本作は、撮影の約70%を終えたところで主演俳優が体づくりに失敗し降板するアクシデントに見舞われ、完成したのは4日前。益田氏は「物凄く大変でしたが、2つの国が一つの目標に向かった完成への道でもある。絶対に上映するという思いしかなかった。公開できて本当に良かった」と安どの笑みを浮かべた。
山本は、国際やくざの通訳を務めるノブオ役で出演。日本語、ロシア語など多国語が飛び交う撮影現場だったが、「通訳が常時3~5人いて、言葉に関してここまで充実している現場はなかった。ストレスもなく、監督の意向も伝わりスムーズに進んだ」と満足げに振り返った。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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