名曲「上を向いて歩こう」の誕生秘話を作曲の中村八大さんの視点で映画化、主演は岡田准一
作曲家・中村八大さんの半生をベースにした映画『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』が瀬々敬久監督、俳優の岡田准一主演で製作されることになった。
「上を向いて歩こう」は中村さんが作曲、永六輔さんが作詞、坂本九さんの歌唱という「六八九」トリオによって63年にリリース。63年に米国で「SUKIYAKI」のタイトルで発売され、日本人の楽曲として初めて全米ビルボードチャートの1位を獲得し、今なお歌い継がれる名曲だ。
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映画は、中村さんが天才ジャズピアニストとしてスター街道を駆け上がりながら、ジャズの斜陽によって薬物に手を染め挫折。その後、作曲家に転身し永さんとの出会いなどもあり、「上を向いて歩こう」や「こんにちは赤ちゃん」などヒット曲を連発するも、度重なる闘病を余儀なくされる激動の人生を、事実を基にフィクションも交え描いていく。
岡田は、中村さんの20代から晩年まで演じる予定。「戦争から高度経済成長期に深く織り込まれた体験や、ジャズを追い求め日本人の心にしみわたる音をいかにして生み出していったのかを丁寧に演じていきたい」と、3月のクランクインに向け気持ちを高めている。
ピアノの演奏も自ら挑む意向で、「母がピアノの先生なので親が喜んでくれると思い、とてもうれしいのですが、小学生の頃やたまにライブで弾く程度だったので、今回はチャレンジになります」と意欲。昨年末に自宅にピアノを置き、通いのレッスンと並行して訓練を積んでいるという。
瀬々監督は、「戦後の疲弊や貧困から脱却しようとした、日本の時代を象徴するような歌。それを作った人々の人生模様を映画にする。その多大なミッションの重責に、今から身震いしています」と覚悟。その上で「希望の歌となりえるように、今必要とされるような元気な映画を、六八九トリオを中心とし素晴らしきチームと共に作っていこうと思います」と意欲を語った。
公開は2026年を予定。岡田は、「昔の話ではなく、今にもつながる心の歌というものを届けられたらと思いながら撮影に臨みます」と決意表明した。
舛田利雄監督が手がけた1962年に公開された映画『上を向いて歩こう』。
若い世代の喜びと悲しみ、愛と希望を坂本九のヒット曲にのせて、豪華日活純愛スタア総出演で描く最高の青春超大作
名曲「上を向いて歩こう」を主題歌に、オールスターで描く、日活青春映画の傑作!1962年、東京オリンピック前夜の東京を舞台に、若さゆえ、傷つき、悩みながらも、ポジティブに前を向いて生きて行こうとする、若者たちの姿を感動的に描く。
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取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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