「困難な時代に団結を」カマラ・ハリス、全米黒人地位向上協会イメージ・アワード受賞式で訴え

2024年民主党大統領候補であったカマラ・ハリス前副大統領が、2025年全米黒人地位向上協会イメージ・アワードにて会長賞を受賞。会場となったパサデナ市民講堂で複数回のスタンディングオベーションと熱烈な拍手で迎えられた。
2月22日(現地時間)、映画やテレビ、音楽や文学において活躍した黒人を称える、全米有色人地位向上協会(NAACP)主催のイメージ・アワードがでは、理事会議長のレオン・W・ラッセルが、「不可能と思われた状況下で、彼女は力強いキャンペーンをアメリカに見せた」と、ジョー・バイデン大統領が再選を断念した後の7月末に民主党候補となったハリスの2024年大統領選を評価。
「彼女は他の誰も成し遂げることが出来なかったことを成し遂げた、この栄誉に最もふさわしい人物だ。カマラ・ハリスは、真に必要な大義を追求するリーダーであり、力なき者たちの代弁者として私たち全員のために戦う存在である。後世に永遠に刺激を与え続ける人物となるだろう」と続けた。
カマラ・ハリスは最終的に共和党候補のドナルド・トランプ大統領に敗れたものの、約100日間のキャンペーンで7500万票以上を獲得。
政治的な将来は不透明だが、2026年のカリフォルニア州知事選への出馬や2028年の大統領選再挑戦の可能性が取り沙汰されている。先月の退任後は故郷カリフォルニアに戻り、ロサンゼルスの壊滅的な山火事からの復興支援に携わっている。
司会者を務めたデオン・コールはハリスを「我々のコミュニティから初めて主要政党の大統領候補となった人物」と紹介し、9月10日のトランプ大統領との討論での「勝利」や、「新しい夜明けとより良い明日への約束」を人々に与えたことへの感謝を述べた。
黒のパンツスーツ姿で壇上に上がったカマラ・ハリスは、「この組織は、国が貪欲さ、苦々しさ、憎しみに苦しんでいた時期に生まれました」と彼女は述べ、「NAACPを築き、そのレガシーを受け継いだ人々は、自分たちが立ち向かう勢力に対して、またどれほど険しい道のりになるか、淡い幻想を抱いてはいませんでした」と語り、「今この瞬間を見て、歴史の重みを正しく感じる人々もいるでしょう」と続けた。
「地平線に上がる炎、都市部で増す水位、民主主義に忍び寄る影を見て『今、我々は何をすべきか』と問う人々もいます。しかし我々は何をすべきか知っています。過去にそうしたように、今すべきことを成し遂げるのです。アメリカの新しい物語りで我々が何と対峙しているのか、幻想は抱いていません。しかしこの新しい章は、ホワイトハウスの住人や富裕層だけが書くのではありません。アメリカの物語は、あなたたち、私たち、国民が書くのです」と語り、スピーチの最後は政治家らしく「神があなたたちとアメリカ合衆国を祝福されますように」と締めくくった。
会長賞は公人として卓越し、有意義な変革を推進した人物に贈られる。過去の受賞者にはサミュエル・L・ジャクソン、タイラー・ペリー、ジェームズ・ローソン牧師、当時上院議員だったバラク・オバマ、元公衆衛生局長官のレジーナ・ベンジャミン、そして連邦議会議員のベニー・G・トンプソンなどが含まれる。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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