Netflixの衝撃作『アドレセンス』が快挙!米ゴッサムTV賞で3冠に輝く

独立系作品や革新的な作品を重視することで知られ、テレビ業界の多様性と創造性を称える重要な役割を果たしている2025年のゴッサムTVアワードにおいて、Netflix配信の4話構成リミテッドシリーズ『アドレセンス』が圧倒的な存在感を示した。
同作品は、殺人罪で告発された10代の少年を描いた作品で、3月のストリーミング配信開始直後から大きな話題となっていた。
『アドレセンス』は今年、ノミネートされていた4つの部門のうち3部門で受賞。「ブレイクスルー・リミテッドシリーズ」、「リミテッドシリーズ主演男優賞」(ジェイミーの父を演じたスティーヴン・グレアム)、「リミテッドシリーズ助演男優賞」(ジェイミーを演じたオーウェン・クーパー、同率受賞)そして「リミテッドシリーズ助演女優賞」(法廷心理学者を演じたエリン・ドハーティ)を獲得した。
コメディ・ドラマ部門の受賞結果
ブレイクスルー・コメディシリーズ部門では、セス・ローゲンが主演・製作総指揮を手がける『ザ・スタジオ』が栄冠に輝いた。同作品はApple TV+で配信されている。
ブレイクスルー・ドラマシリーズ部門では、『ザ・ピット / ピッツバーグ救急医療室』が受賞した。HBO/Max配信の同作品で主演・脚本・製作を務めるノア・ワイリーと共演のキャサリン・ラ・ナサ、ショーン・ハトシーが授賞式に出席した。ワイリーは受賞スピーチで、同番組が「過去5年間、最前線で活動してきた救急隊員への愛の手紙」であることを強調した。
『ザ・ピット / ピッツバーグ救急医療室』は日本ではU-NEXTにて独占見放題配信中。
個人賞の受賞者たち
主演男優賞(コメディ部門):『ファンタスマス』(U-NEXTで配信中)のフリオ・トレス
助演女優賞(コメディ部門):『コンビニ・ボーイズ』(ディズニープラスで配信中)のプールナ・ジャガナサン
主演女優賞(ドラマ部門):『マトロック』(WOWOWオンデマンドで配信中)のキャシー・ベイツ
『コンビニ・ボーイズ』で助演女優賞を受賞した、プールナ・ジャガナサンは受賞スピーチで「ゴッサムアワードが唯一価値のある賞」であり、「ニューヨーク市の意見だけが私にとって重要」とユーモアを交えて語った。また、『コンビニ・ボーイズ』を「ブラウン(有色人種)な番組」と表現し、「多くの白人俳優がやっていることを私たちもできた。バカな役を演じることができた」と述べ、普通であることが特別だったと振り返った。
映画部門とノンフィクション部門
オリジナル映画部門では、『Pee-wee as Himself』が最優秀作品賞を受賞し、オリジナル映画演技賞は『レベル・リッジ』(Netflixで配信中)のアーロン・ピエールが獲得した。
ブレイクスルー・ノンフィクションシリーズ部門では、ドキュメンタリー作品『Social Studies』が受賞した。
特別功労賞とトリビュート
授賞式では、数多くの特別功労賞も授与された。
最近ではAmazonのバレエ・コメディ作品『エトワール』を企画、また大ヒットドラマ『ギルモア・ガールズ』を製作したエイミー・シャーマン=パラディーノとダニエル・パラディーノ夫妻、そして『イカゲーム』のファン・ドンヒョク監督がクリエイター・トリビュートを受賞している。
今年は、エリザベス・モスと『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』のキャストがアンサンブル・トリビュートを獲得した。
そのほか、Apple TV+オリジナルドラマ『ドープ・シーフ』出演のブライアン・タイリー・ヘンリーがパフォーマー・トリビュート賞、ドラマ『アボット・エレメンタリー』出演のシェリル・リー・ラルフがシドニー・ポワチエ・アイコン・トリビュート賞、デビッド・E・ケリーがビジョナリー・トリビュート賞、ドラマ『ロスト・イン・スペース』や、『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート シーズン3』に出演したパーカー・ポージーがレジェンド・トリビュート賞をそれぞれ受賞した。
『ギルモア・ガールズ』クリエイターへの賛辞
シャーマン=パラディーノ夫妻は、過去に彼らの作品に出演したケリー・ビショップ、ルーク・カービー、ギディオン・グリックによって紹介された。ケリー・ビショップは、夫妻が『ギルモア・ガールズ』でエミリー・ギルモア役を演じることを強く推してくれたことを振り返り、「観客と批評家の両方を魅了した作品群の祝典」であり、夫妻の「すべての番組でユニークで永続的なものを創造するという決意がテレビを変えた」と評価した。
パーカー・ポージーへのオマージュ
レジェンド・トリビュート賞を受賞したポージーは、『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート』共演者のレスリー・ビブとサム・ロックウェルによって紹介された。ロックウェルは「彼女が見る世界の見方は誰とも違う」と評した。ポージーは受賞スピーチで、クリエイターのマイク・ホワイトと配信局のHBOに感謝し、「芸術を生き続けさせよう。このビジネスを誰もが愛せるエンターテインメントに変えよう」と呼びかけた。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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