カンヌ国際映画祭:是枝裕和監督 コンペ部門出品作「怪物」公式上映
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第76回カンヌ国際映画祭のコンペ部門に出品された是枝裕和監督の『怪物』の公式上映が17日に行われ、是枝裕和監督、脚本家坂元裕二、キャストの安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太らがレッドカーペットを歩いた。
小学生の息子をもつシングルマザーと、担任を含めた学校側、そして思春期前の多感な年齢の子どもたち。3者の視点から描く3部作の作品となっている。
『怪物』というインパクトのあるタイトルの意味は最後に観客それぞれの解釈ができるような、考えさせられる作品だ。
上映後の囲み会見で是枝監督は、かねてより親交のあった脚本家・坂元裕二氏に幾度となくラブコールを送っていたといい、「今回、坂元さんから脚本を読んでほしいと連絡があったとき、本読み前だが監督をすることを決めました。それくらい一緒に仕事がしてみたかった」と語った。
音楽を担当するのは、今年3月末に逝去した芸術家・坂本龍一。監督は「病床の彼と何度も手紙でやり取りをしながら選曲をした。既存の曲と、新たに書き下ろしていただいた2曲が映画をより印象的にしてくれた」と話す。
作品後半部分の音楽室のシーンに感動して書き下ろした曲が「怪物」という作品の持つ意味をより神妙に彩った。
是枝監督作品がカンヌ国際映画祭で【コンペティション部門】に選出されるのは、昨年の韓国映画『ベイビー・ブローカー』以来2年連続、7 回目。『怪物』はどんな評価を受けるのか、目が離せない。
日本では、6 月 2 日(金)TOHO シネマズ 日比谷 他 全国にてロードショーが始まる。
文・写真:山本 真紀子
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