米アカデミー賞(2025)名場面8選:シンシア&アリアナが会場を魅了、司会者はあの騒動をネタに

第97回アカデミー賞の名場面をプレイバック!写真:Kevin Winter/Getty Images; Frank Micelotta/Disney via Getty Images; Kevin Winter/Getty Images; Kevin Winter/Getty Images
第97回アカデミー賞の名場面をプレイバック!写真:Kevin Winter/Getty Images; Frank Micelotta/Disney via Getty Images; Kevin Winter/Getty Images; Kevin Winter/Getty Images
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現地時間3月2日開催の第97回アカデミー賞では、記憶に残る様々な瞬間が誕生した。アワードを席巻した『ANORA アノーラ』や、シンシア・エリヴォアリアナ・グランデによる圧巻のパフォーマンスなど、今年の名場面を振り返っていこう。

1.『ANORA アノーラ』5冠、オスカーを制す

5冠を獲得した『ANORA アノーラ』のキャスト・製作陣 写真:Kevin Winter/Getty Images
5冠を獲得した『ANORA アノーラ』のキャスト・製作陣 写真:Kevin Winter/Getty Images

ショーン・ベイカー監督の『ANORA アノーラ』が、作品賞と監督賞を含む5冠を獲得。主演のマイキー・マディソン主演女優賞をサプライズ受賞した。本作は、社会階級をテーマにした作品として昨年5月のカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた。シーズン中は浮き沈みを経験しながらも、最終的には当日の授賞式で近年まれに見る圧倒的な勝利を収めた。

2. Z世代の代表、マイキー・マディソンが主演女優賞

マイキー・マディソン 写真: KEVIN WINTER/GETTY IMAGES
主演女優賞を受賞したマイキー・マディソン 写真: KEVIN WINTER/GETTY IMAGES

『ANORA アノーラ』の主演マイキー・マディソンが主演女優賞を受賞し、本命視されていた『サブスタンス』のデミ・ムーアを破った。マディソンは同作で、ロシアの新興財閥の息子と結婚し、その強大な家族と対立することになるブルックリンのストリップダンサーを体当たりの演技で熱演。受賞スピーチの中で、「セックスワーカーのコミュニティを称え、敬意を表したい。彼女たちと出会えたことは、この経験の中で最も素晴らしいことの1つだった」と語った。

3. シンシア・エリヴォ&アリアナ・グランデ、圧巻のパフォーマンス

シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデ 写真: Kevin Winter/Getty Images
シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデ 写真: Kevin Winter/Getty Images

ウィキッド ふたりの魔女』のアリアナ・グランデは、オスカーの幕開けを「虹の彼方に」のパフォーマンスで飾った。続いてシンシア・エリヴォが登場し、ダイアナ・ロスの「Home」(『ウィズ』より)を披露。ソロパフォーマンスの後、グランデが再び合流し、二人で「Defying Gravity」を熱唱した。途中、グランデは一歩引いてエリヴォが高音を響かせる瞬間を見守り、その圧倒的な歌唱力に会場が魅了された。

4. ゾーイ・サルダナ、助演女優賞受賞で感動のスピーチ

ゾーイ・サルダナ 写真:Kevin Winter/Getty Images
助演女優賞を受賞したゾーイ・サルダナ 写真:Kevin Winter/Getty Images

映画『エミリア・ペレス』での演技が評価され、初めてアカデミー助演女優賞を受賞したゾーイ・サルダナは、涙ながらに家族への想いを伝えた。スピーチでは「私は夢と誇りを持った、働き者の両親のもとで育った移民の子です」と明かし、スペイン語での演技が評価されたことの意義についても触れながら、「私の祖母は1961年にこの国へやって来ました。もし今ここにいたら、とても喜んでくれたことでしょう」と感慨深げに語った。

5. 司会者、『エミリア・ペレス』騒動を皮肉る

司会者のコナン・オブライエン 写真:Kevin Winter/Getty Images
司会者のコナン・オブライエン 写真:Kevin Winter/Getty Images

司会を務めたコナン・オブライエンが、過去の攻撃的なSNSへの投稿で炎上した主演のカルラ・ソフィア・ガスコンを取り巻く『エミリア・ペレス』のスキャンダルをネタにした。ステージに上がると、「『ANORA』が大好きだ。Fワードを479回も使ってるからね」とジョークを飛ばし、「これは、K・S・ガスコンの広報担当が打ち立てた記録を3回上回る」と続けた。

その後、オブライエンは「(ガスコンが)今夜ここに来ています」と紹介し、カメラが彼女を映すと会場から拍手が起こった。そしてオブライエンは、「カルラ、もしオスカーについてツイートするなら、僕の名前はジミー・キンメル(過去に司会を4回務めている)だからね」と冗談を交え、観客の笑いを誘った。

6. エイドリアン・ブロディ、スピーチの打ち切りを阻止

エイドリアン・ブロディ 写真:Kevin Winter/Getty Images
主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディ 写真:Kevin Winter/Getty Images

主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディは、感動的なスピーチの中でパートナーのジョージナ・チャップマンへの感謝を述べている最中、オーケストラが終了を促す音楽を流し始めた。しかし、ブロディはそれをすぐに制止。「ちゃんと締めるから。お願いだ。頼む、音楽を止めてくれ。短くまとめる」と語り、会場を笑わせた。

今回の受賞は、2003年の映画『戦場のピアニスト』で当時29歳にして最年少主演男優賞受賞者となって以来、実に20年ぶりの快挙。当時、プレゼンターのハル・ベリーに熱烈なキスをしたことが話題となったが、今年のレッドカーペットでは、ベリーが逆に彼にキスをするという粋な演出も見られた。

7. キーラン・カルキン、受賞スピーチで妻に“お願い”

キーラン・カルキン 写真:PATRICK T. FALLON/AFP via Getty Images
助演男優賞のキーラン・カルキン 写真:PATRICK T. FALLON/AFP via Getty Images

助演男優賞を受賞したカルキンは、スピーチでドラマ『メディア王~華麗なる一族~』で共演し、同じくノミネートされたジェレミー・ストロングを称えつつ、妻にもう一人子どもを持ちたいとお願いする場面もあった。「ところでジェレミー、君は『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』では素晴らしかった」と語った直後、おそらくFワードを口にしたことから放送では一部がカット。そして、「本当は誰かを特別扱いするのはダメなんだけど、君は最高だった」と続けた。

8. ハル・ベリーとエイドリアン・ブロディ、伝説のキスを再現

ハル・ベリー、エイドリアン・ブロディ 写真:Savion Washington/Getty Images; Scott Kirkland/Disney via Getty Images
ハル・ベリー、エイドリアン・ブロディ 写真:Savion Washington/Getty Images; Scott Kirkland/Disney via Getty Images

22年越しの”お返し”がついに実現。レッドカーペットでハル・ベリーとエイドリアン・ブロディが再会し、2003年のアカデミー賞で話題となった衝撃のキスを再現した。授賞式が始まる数時間前、ベリーがブロディの元へ駆け寄り、熱いキスを交わす瞬間をカメラがキャッチ。ブロディは笑顔でそれを受け入れ、周囲の観客が歓声を上げる中、2人はハグをした。ベリーは取材に対し、「21年間、レッドカーペットで彼を捕まえてキスする機会を狙っていた」と明かした。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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