FBIがレオナルド・ディカプリオを尋問 国際金融詐欺師のジョー・ローとのビジネス関係を追及
俳優のレオナルド・ディカプリオに新たなスキャンダルが浮上した。巨額の詐欺を企てた罪で国際指名手配中のマレーシア人実業家ジョー・ローとの関係が疑われている。
米Bloomberg Buisnessweek誌が確認したFBIの資料によると、ディカプリオはローとのプライベート、ビジネス上の関係について取り調べを受けたという。ローは、マネーロンダリングや権力濫用の罪でマレーシアの前首相を逮捕に至らしめた巨額汚職事件、通称“1MDB事件”の首謀者とみられる。また2021年には、1MDBの捜査をすり抜けるため“裏ルートでロビー活動”を行ったとして起訴された。約8年間中国に身を潜めていると考えられており、2016年の逮捕の際にはインターポールが“レッド・ノーティス”を発行した。
2018年4月、FBIらがディカプリオを尋問。ディカプリオとローは2010年にナイトクラブで出会い、ディカプリオ主演の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』にローが出資するなど関係が続いた。さらに両者は、映画製作の他にもワーナーブラザーズのテーマパークをアジアに建設する、といった巨額の金が絡むプロジェクトを進行。ビジネスにとどまらず、やがてプライベートでの交流も深めていったという。
「ローのために働いていた。ビジネス関係がソーシャル関係に発展し、頻繁に会うようになった」とディカプリオは大陪審で述べた。一方、ローは様々なアメリカのセレブリティと関係を築いていた。その中には、キム・カーダシアンといったビッグネームも含まれる。
しかし、2015年にディカプリオ主催で環境団体の資金集めパーティーが行われた際に、画家ロイ・リキテンスタインの作品をローが用意しなかったことで、2人の関係に亀裂が入ったいう。後に、ディカプリオは汚職金が関係するとされる『グレート・ギャツビー』の初版本やマーロン・ブランドのオスカー像などの自身が所有するコレクションをFBIに返還した。
ディカプリオはローの資金源について知らなかったとしながら、ローの身辺調査などはすべて自身のマネージャーやパブリシストに任せていたそうだ。担当弁護士は、検事にディカプリオが捜査に資金援助したことを感謝するように申し入れたが却下された。
オリジナル記事はこちら。翻訳/和田 萌