2024年の年間興収は2069億円、観客動員は1億4444万人、映連新年記者発表

劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』
劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』©2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
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日本映画製作者連盟(映連)の新年記者発表が29日、東京・銀座東武ホテルで行われた。2024年の年間興行収入は2069億8300万円、観客動員は1億4444万1000人。前年比でそれぞれ93.5%、92.9%とわずかながら数字を落とした。

興収のトップは、邦画が『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』の158億円、洋画が『インサイド・ヘッド2』の53億6000万円だった。邦画と洋画の興収における構成比は75.3%:24.7%と、邦画が圧倒的なシェアを占め、前年から30%以上のマイナスとなった洋画の不振が浮き彫りになった。

『インサイド・ヘッド2』COURTESY OF DISNEY/PIXAR
『インサイド・ヘッド2』COURTESY OF DISNEY/PIXAR
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その中で東宝は、913億4127万円と、2016年を上回り同社の歴代最高を記録。邦画の興収上位10作品中8本(共同配給含む)を占めた。子会社の東宝東和、東和ピクチャーズを合わせれば1000億円超えも達成している。

松竹も『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の45億4000万円を筆頭に検討し、興収発表になった2000年以降では同社歴代2位の193億を記録した。東映は『帰ってきた あぶない刑事』の16億4000万円がトップで、苦戦を強いられた1年となった。

左から松竹・髙𣘺敏弘社長、東宝・松岡宏泰社長、映連・島谷能成会長、東映・吉村文雄社長、KADOKAWA・夏野剛社長 ©︎The Hollywood Reporter Japan
左から松竹・髙𣘺敏弘社長、東宝・松岡宏泰社長、映連・島谷能成会長、東映・吉村文雄社長、KADOKAWA・夏野剛社長 ©︎The Hollywood Reporter Japan

島谷能成会長(東宝会長)は、洋画の不振について「23年の全米脚本家組合、俳優組合のストライキの影響で作品がそろわなかった」と分析。続けて、「昨年の終わりから徐々にヒット作が出て戻ってきている。今年はトム・クルーズの『ミッション:インポッシブル』など大作が多く見受けられるので期待できる」とした。

なお、東宝の松岡宏泰社長は、元タレントの中居正広氏の女性トラブルを巡る騒動の渦中にあるフジテレビについて言及。東宝は、フジ・メディア・ホールディングスの株を7.9%保有しており「実質的な筆頭株主として、2回目の会見前にきちんとした調査を速やかに行って、できる限り真相を究明し信頼を早く回復してほしいと伝えた後に、要望書という形でフジテレビ、フジ・メディア・ホールディングスにお届けした」と明かした。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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