三宅唱監督『旅と日々』ロカルノ映画祭コンペ部門に選出「意味深く受け止めている」
三宅唱監督の最新作『旅と日々』が、8月6日に開幕するスイスの第78回ロカルノ国際映画祭のインターナショナル・コンペティション部門に選出された。
世界三大映画祭のカンヌ、ヴェネチア、ベルリンに次ぐ歴史と伝統を誇る映画祭。最高賞の金豹賞は、日本映画では過去に衣笠貞之助監督の『地獄門』(1953)、市川崑監督の『野火』(59)などが受賞している。
- © 2025『旅と日々』製作委員会
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三宅監督は、新進監督グランプリを受賞した2012年『Playback』以来13年ぶりの選出。「ロカルノは私が初めて参加した国際映画祭で、映画そのものへの親密な敬意が息づくあの空気を思い出すと今も背筋が伸びます。10年以上を経て再訪できる縁をうれしく、意味深く受け止めています」と喜びを語った。
ロカルノの選考委員は、「日本映画の最高峰を体現している。哲学的でありながら気取らず、めい想的でありながら地に足が着いている。繊細に本質的な人間の深い部分に触れています」と評価。三宅監督は、「俳優やスタッフが、季節をまたいで積み重ねてきた確かな仕事を何より誇りに思います」としている。
- © 2025『旅と日々』製作委員会
- 映画『旅と日々』© 2025『旅と日々』製作委員会
つげ義春氏の「海辺の叙景」、「ほんやら洞のべんさん」を原作に、脚本家が旅先の雪深い村でべん造との出会いをきっかけに、人生と向き合っていく過程を一人称でつづっていく物語。脚本家役で主演のシム・ウンギョンは、三宅監督とともに現地での上映に参加する予定で「三宅唱監督の素晴らしい世界観に参加できたことをとても光栄に思っています。そして、ロカルノ国際映画祭という素敵な舞台で、本作をお届けできることに今から胸が高鳴っています」と期待している。
『旅と日々』は、べん造役の堤真一のほか河合優実、髙田万作らが出演。日本では11月7日に全国公開される。
記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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