若手映像作家の登竜門「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」ラインナップ発表、審査委員長は白石和彌、横浜聡子両監督

オープニング作品『初級演技レッスン』より
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SKIPシティDシネマ国際映画祭2024のラインナップが7日、都内で発表された。

今年で21回目を迎え、これまで中野量太監督(『湯を沸かすほどの熱い愛』)、片山慎三監督(『岬の兄妹』)らを見いだしてきた若手映像作家の登竜門的映画祭。国際コンペティションは白石和彌監督、国内コンペティション(長編部門・短編部門)は横浜聡子監督がそれぞれ審査委員長を務める。

横浜聡子(左)白石和彌(右)

2009年『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で国内長編部門のSKIPシティアワードを受賞した白石監督は、「映画を作る人生のスタート切れた。デジタルを紹介するという意味では役割は終わっているのかもしれないが、たくさんのクリエイターと映画ファンが作品を通して生まれている、重要な意味を持つ国内でも重要な映画祭」と解説。これまで何度か審査員の打診があったものの、スケジュールの都合などで実現せず「今年はがっぽり空けてあるので、毎日通ってクリエイターや観客と一緒に楽しみたい。それもだいご味」と抱負を述べた。

横浜監督は初参加で、「大変光栄でうれしく思う。私の出身の青森にもかつては映画祭がいくつかあったが、現在はゼロ。長く続けられていることに敬意を表したい」と評価。「若い作家にとって、他者に見てもらうことはうれしい半面、時には厳しい意見と向き合うことになる。それによって作家自身の感覚が研ぎ澄まされ、さらなる成長の場になる。自由で刺激的な作品に出合えることを願っている」と期待した。

オープニング作品は、2020年に『写真の女』でSKIPシティアワードを受賞し、昨年も『マイマザーズアイズ』が国際コンペティションに選出された串田壮史監督の『初級演技レッスン』。毎熊克哉主演し即興演技を通じて人々の記憶に侵入する男が出合う奇跡を描く。串田監督は、「わざわざ来てくださる観客に目覚めの一発を届ける刺激のある作品。ご期待ください」と自信のほどを語った。

『初級演技レッスン』串田壮史監督

今年は世界102の国と地域から1201本の応募があり、国際コンペティション10作品、国内コンペティション14作品(長編6、短編8)が選出された。埼玉県川口市のSKIPシティで7月13~21日に開催され、同月20~24日にはオンライン配信も行われる。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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