歌舞伎界描く李相日監督『国宝』、カンヌ映画祭・監督週間に選出
李相日監督、俳優の吉沢亮主演の『国宝』が、第78回カンヌ映画祭(5月13~24日)の監督週間に選出されたことが、16日までに発表された。
監督週間は、監督の作家性に焦点を当て創造性にあふれた作品が集う、独立した事務局によって運営される部門。日本からはかつて大島渚、北野武、三池崇史らの作品が選ばれ、97年には河瀨直美監督の『萌の朱雀』がカメラドール(新人監督賞)を受賞している。
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『国宝』は、李監督が『悪人』(2010)、『怒り』(2016)に続き吉田修一氏の小説を映画化。上方歌舞伎界の名門に引き取られたやくざの息子の喜久雄が歌舞伎俳優として頭角を現し、当主の息子の俊介としのぎを削りながら人間国宝を目指す50年を描く。喜久雄を吉沢、俊介を横浜流星が演じている。
李監督は、「人生を懸けて臨む。その言葉通り、1年半もの間を稽古に費やした吉沢くんを筆頭に出演者たちの覚悟なしには語れない作品です。スタッフの果てしない献身、そして信頼にも感謝が尽きません」と述懐。これまで『赦されざる者』(2013)でヴェネチア国際映画祭、『怒り』でトロント、サン・セバスティアン国際映画祭などに参加しているが、カンヌへの出品は初めてで「カンヌという形で報いられる喜びをかみ締めています。華麗であり、壮絶である歌舞伎俳優の生きざまをお披露目する場として、これ以上ない大舞台です」と上映を楽しみにしている。
『国宝』は、6月6日から全国で公開される。
記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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