【THRJ独占インタビュー】NFLの新星サムソン・エブカムが日本文化への愛を語る
NFLのトップに登り詰めるナイジェリア出身のアメフト選手サムソン・エブカム。ナイジェリアではサッカーに触れて育ったエブカムだが、アメリカに越してからは高校でアメフト・プレイヤーに。大学ではスポーツと学業の両立に励んだエブカムも、NFLの世界を「人生をフットボールに捧げるようなもの」とあらわしている。
今回が初来日となるエブカムは、このインタビューで日本文化への憧れ、富士通スタジアム川崎で行われたパールボウルの来場経験、そしてラーメンを始めとする日本食への愛などについて語った。また、日本の熱狂的なNFLファンたちとの交流についても話し、今後の来日では日本のスポーツや文化をもっと探求したいと関心を示した。
キャリアについて
——— ナイジェリアで育ち、アメリカの西海岸の高校と大学に通う中でサッカーからアメフトに転向、という興味深いバックグラウンドについて詳しく教えてください。
もちろんです!私は9年生でアメフトに転向しましたが、特に指導もなく初めて体験したのは8年生の時です。ピッチでは少し乱暴過ぎて、いつもイエローカードやレッドカードをもらっていました。だからこそ、新しいことに挑戦することにしたんです。そこでアメフトは私にぴったりだということがわかりました。
——— 大学からNFLへステップアップした時の心境を教えてください。
NFLは全く新しい世界だと言えます。人生をフットボールに捧げるようなものです。数学などの授業の勉強はもうありません。今はフットボールのことだけです。一日中、ミーティングとゲームの研究に時間を費やしています。間違いなく大きな変化ですね。
来日経験について
——— 今来日されているサムソンさんは、ある意味アメリカのNFL大使のような立場ですね。初来日の経験を教えてください。
自分のことを大使とは言いませんね…ただフットボールを愛する男にすぎません。日本に来るのは初めてで、文化と人々に魅了されています。アニメやドラマ『SHOGUN 将軍』などをたくさん見ているので、前から日本文化のファンでした。実際に来日して直接体験することができて本当にクールだなと思っています。この国の豊かな歴史には尊敬せずにはいられません。
——— 東京滞在中に興味深い出会いはありましたか?
興味深い?そうですね、特に奇妙なことはありませんでした。人々の反応は様々で、特に子供たちからは外国人でいるだけで珍しげに見られました。実際には私はNFL選手としてはそれほど大きくないと何度か説明しなければいけないこともありました。信じられないかもしれませんが、私はチームの中で2番目に軽いんです。私にとっては普通のことです。あと気づいたことはたまに天井がとても低いことですが、ここの文化の一部なので、気にはなりませんでした。
日本におけるNFL
——— 日本滞在中に試合を見に行きましたか?アメリカのアメフト選手との違いなど気づいたことを教えてください。
春季リーグ戦を観戦しに行きました。いつもとは違い、とても良いプレイでした。期待を超えましたね。
NFLとは比べられませんね…全く違いますから。NFLはエリートでトップの選手がいます。もちろん今回観戦した試合はよかったですが、同じレベルとは言えません。もちろんアメフトは日本でそこまで人気がありませんから、アメフト選手になることをゴールに育つ子供たちも少ないはずです。
——— 日本のNFLファンについて、アメリカのファンとの違いは感じられましたか?
ファンですか?日本語が話せないから何を言っているかわからなくて難しいね。でもとても熱狂的でした。みんな観戦を楽しんでいました。大きなヒットの後は特に観客からの興奮が感じ取られました。とてもクールです。
——— 東京で他のNFLファンに会うことはできましたか?
ええ、何人かのファンに会って、サインをしたり、写真を撮ったりしました。良かったですよ。
日本文化への愛
——— アニメの大ファンで、今回の来日もアニメ関連の体験をされていると聞きました。一番好きなアニメはなんですか?
2つだけ選ぶとしたら『NARUTO』と『ドラゴンボール』です。
——— 日本での旅行はいかがでしたか?楽しまれたことなどありますか?
食べ物ですね。本当に素晴らしいです。100点満点。どこに行っても素晴らしい食べ物に出会っています。美味しくない食事が出されたことは一度もありません。
——— 好きな日本食はありますか?
ラーメンですね、絶対に。ここでは一度しか食べていませんが、素晴らしかったです。こんなに好きなのは『NARUTO』のせいかもしれないけどね。
——— もし再び日本や東京を訪れるとしたら、もう一度行きたい場所や体験したいことなどありますか?
できればスポーツを観に行くことですね。今回はサッカーを逃してしまいましたが、次来日するときはサッカー、日本で大人気の野球、そして相撲を観戦したいです。文化を受け入れ、人々に敬意を払って、食べ物を楽しむことをおすすめします。特に寿司ですね。アメリカでは同じものが味わえません。
取材・記事:The Hollywood Reporter Japan 廣瀬香帆 / Kaho Hirose
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