歴代カーレース映画おすすめ12選|『ワイルド・スピード』から最新『F1/エフワン』まで一挙紹介

カーレース映画は何十年にもわたって、胸が熱くなるような興奮を味わえるジャンルとして人気を誇ってきた。
年代別カーレース映画の変遷
1960年代には、『グラン・プリ』の迫力ある映像効果に観客は魅了され、『ラブ・バッグ』の愛らしいレースカー、ハービーに心を奪われた。
『栄光のル・マン(原題:Le Mans)』『キャノンボール(原題:The Cannonball Run)』『デイズ・オブ・サンダー(原題:Days of Thunder)』では、スティーブ・マックイーン、バート・レイノルズ、トム・クルーズといったビッグスターがハンドルを握った。
2000年代に入ると、ディズニーとピクサーが映画『カーズ』シリーズを展開し、個性豊かな自動車たちとモータースポーツ関連のダジャレで彩った。ユニバーサルの『ワイルド・スピード』シリーズはヴィン・ディーゼルと故ポール・ウォーカーを主演に据えて大成功を収め、ソニーの『タラデガ・ナイト オーバルの狼』(アダム・マッケイ監督・2006年)では、ウィル・フェレル主演でハイスピードライバル同士のユーモアを描いた。
最近の作品では、ロン・ハワード監督、クリス・ヘムズワースでF1世界選手権を描いたユニバーサルの『ラッシュ/プライドと友情』(2013年)や、ジェームズ・マンゴールド監督がクリスチャン・ベール、マット・デイモン主演でル・マン24時間レースを描いたFOXの『フォードvsフェラーリ』(2019年)など、実話に基づく批評家絶賛の作品が登場している。
そして今年公開の新世代カーレース映画として誕生したのが、F1(フォーミュラ1)をテーマに、超絶リアルなスピード感を味わえると話題の、ジョセフ・コシンスキー監督、ブラッド・ピットとダムソン・イドリス主演の『F1/エフワン(原題:F1: The Movie)』。
家族向けコメディから疾走感溢れるドラマまで、ハイスピードなカーレース映画は長年にわたって観客をエキサイティングな旅へと誘ってきた。以下、12本の有名なカーレース映画を通じて記憶の旅に出かけよう。
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『グラン・プリ』(1966年)
往年の名作カーレース映画。ジョン・フランケンハイマー監督の本作は、1966年F1選手権を舞台に、アメリカ人レーサーを中心とした数々のエキサイティングなレースシーンを描いている。臨場感豊かな描写が評価され、音響賞、編集賞、音響効果賞の3部門でアカデミー賞を受賞した。
『ラブ・バッグ』(1968年)
ディーン・ジョーンズ主演のロマンティック・コメディだが、意志を持つ1963年製フォルクスワーゲン・ビートルのレースカー「ハービー」こそが、1968年の『ラブ・バッグ』で始まったカーレース映画シリーズの真の主役である。この愛らしいビートルのハービーが最後にスクリーンに登場したのは2005年。シリーズの6作目にして最終作『ハービー/機械じかけのキューピッド』(2005年)では、リンジー・ローハンがマイケル・キートンと共演した。
『栄光のル・マン』(1971年)
このドキュメンタリー風の映画は、フランスのル・マンで開催される有名な24時間レースを描き、“キング・オブ・クール”と呼ばれた米俳優スティーブ・マックイーンが苦悩するドライバーを演じている。上映時間は108分で、興行的には大成功とはならなかったが、そのリアリスティックなアプローチで近年ファンが増えている名作。
『キャノンボール』(1981年)
1981年のコメディ作品で、バート・レイノルズ、ロジャー・ムーア、若かりし頃のジャッキー・チェンが違法な北米大陸横断レースに挑み、待ち構える警察の取り締まりをどうやって突破するか各チーム作戦を練る。
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『デイズ・オブ・サンダー』(1990年)
トム・クルーズがギア全開で、才能と野心にあふれ勝利への執念に燃えるドライバーを演じる。本作は、実在したNASCARドライバーのティム・リッチモンドをモデルにしている。クラッシュにより大怪我を負ったコール(演:トム・クルーズ)を脳神経外科医のクレア(演:ニコール・キッドマン)が介抱し、再び闘う力を得る。劇中でも恋人同士となった2人は、この映画公開の約半年後に実生活で結婚した。
『ワイルド・スピード』(2001年)
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元々は雑誌のストリート・レースに関する記事からインスピレーションを得たという、世界中で大ヒットした『ワイルド・スピード』シリーズの第1作。ヴィン・ディーゼルとポール・ウォーカーが出演する『ワイルド・スピード』シリーズは、8本の続編を生み出し、世界中で50億ドル(約7,220億円)以上を稼ぎ出す、世界最高の興行収入を記録する映画シリーズのひとつとなった。
ストリート・レース文化で人気の日本車が多く登場するのも見どころ。トヨタ・スープラ、日産スカイラインGT-Rやマキシマ、ホンダのアキュラ・インテグラ、シビック、マツダ・RX-7、三菱・エクリプスなどが最高にクールに改造されたマシンを見るだけでも圧巻。クルマだけにとどまらず、CBR900RRやCR125Rなどの2輪名機も登場する。
『カーズ』(2006年)
『カーズ』はディズニー・ピクサーが誇る鮮やかなキャラクターと家族向けユーモアを組み合わせたカーレース映画。オーウェン・ウィルソンが主人公のライトニング・マックィーン役を、ポール・ニューマンがドック・ハドソン(1951年型ハドソン・ホーネット)、ボニー・ハントがサリー(2002年型ポルシェ911カレラ)、トニー・シャループがルイジ(1960年型フィアット・500)の声優を務めた。日本語吹き替え版では、“ぐっさん”こと山口智充、戸田恵子、パンツェッタ・ジローラモなど豪華な声優陣が参加している。
マックィーンの流線型の車体は、ジョン・ラセター監督が数々のレーシングカーのデザインをミックスして作り上げたオリジナルだそう。
『タラデガ・ナイト オーバルの狼』(2006年)
このアクション・コメディ映画では、ウィル・フェレル演じるNASCARドライバーでスピード狂のリッキー・ボビーと、サシャ・バロン・コーエン演じるフランス人フォーミュラ1レーサーとの滑稽なライバル関係を中心にコミカルに展開する。ジョン・C・ライリー(『シカゴ』や『ブギーナイツ』など)やエイミー・アダムスが出演、アダム・マッケイがメガホンを、ウィル・フェレルとアダム・マッケイが脚本を手がけた。
『スピード・レーサー』(2008年)
『マトリックス』シリーズのウォシャウスキー姉妹がCGIを駆使して、同名の日本のアニメシリーズ(邦題は『マッハGoGoGo』)を実写映画化した作品。原作を忠実に実写化し、視覚的スリルを重視した一作。日本的なエッセンスも随所にちりばめられている。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のエミール・ハーシュ、クリスティーナ・リッチ、Rain(ピ)や、真田広之も出演している隠れた豪華キャストカーレース映画。
『ラッシュ/プライドと友情』(2013年)
1976年F1グランプリのチャンピオン争いをめぐる実話を基にした作品で、ニキ・ラウダとジェームス・ハントの熾烈な対決を描いている。クリス・ヘムズワースがイギリス人ドライバーのジェームズ・ハントを演じ、ダニエル・ブリュールがライバルのニキ・ラウダ役を務める。
当時の本物のF1マシンを使用して撮影された、リアリティと高揚感にあふれる1作。
『グランツーリスモ』(2023年)
ニール・ブロムカンプ監督の作品で、デヴィッド・ハーバーとオーランド・ブルーム主演。同名のレーシングシミュレーションゲームシリーズと、グランツーリスモプレイヤーでありその後プロのレーシングドライバーとなったヤン・マーデンボローの実話に基づいている。世界で最も過酷なスポーツの1つに全てを懸けて挑む青春ドラマ。
『F1/エフワン』(2025年)
ジョセフ・コシンスキー監督の『F1/エフワン』は、ブラッド・ピットとダムソン・イドリスが主演するだけでなく、本物のF1ドライバーたちもカメオ出演している。7度の世界チャンピオンに輝いたルイス・ハミルトン選手もプロデューサーとして参加した。この映画は、ピット演じる元F1ドライバーのソニー・ヘイズが引退から復帰し、イドリス演じる若手ドライバーのジョシュア・ピアースを指導しチームを組む物語。
カーレース映画は時代と共に進化し続け、技術の進歩と共により迫力のある映像体験を提供してきた。ファミリー向けの『カーズ』から大人向けの『ワイルド・スピード』シリーズ、実話に基づく感動作『フォードvsフェラーリ』まで、様々なジャンルでファンを魅了し続けている。
これらの作品は単なるエンターテインメントを超えて、スピードへの憧れ、厳しい競争、そして人間ドラマを描くことで、幅広い観客層に愛され続けているのである。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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