【レビュー】『ジュラシック・ワールド/復活の大地』|スカーレット・ヨハンソン主演、新章がついに始動!スピルバーグのDNAが息づく原点回帰作

スティーヴン・スピルバーグ監督による不朽の名作『ジュラシック・パーク』から、32年。映画『GODZILLA ゴジラ』や『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などの大作で確かな実力を発揮してきた気鋭ギャレス・エドワーズが放つ、シリーズの新章『ジュラシック・ワールド/復活の大地』が8月8日より公開となる。
脚本は、1993年の1作目と1997年の続編『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』を手がけたデヴィッド・コープ。さらに、スカーレット・ヨハンソン(『ブラック・ウィドウ』)、2度のオスカー受賞歴を誇るマハーシャラ・アリ(『グリーンブック』)、そしてジョナサン・ベイリー(『ウィキッド ふたりの魔女』)ら大人気俳優陣が演じる魅力的な新キャラクターたちが、アドレナリン全開のアクションとスリル満点の物語を盛り上げている。
◆『ジュラシック・ワールド/復活の大地』あらすじ
前作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の出来事から5年。人類と恐竜は共存に向けて歩み寄っているかのように思われたが、現代の地球の大気は恐竜に適さず、多くは死滅するか、赤道周辺の熱帯地帯へと移住していた。
大手製薬会社の代表マーティン(演:ルパート・フレンド)は、新薬の開発のため、かつて極秘研究が行われていた禁断の島で陸・海・空に潜む3大恐竜のDNA採取を計画する。秘密工作の専門家ゾーラ(演:スカーレット・ヨハンソン)、古生物学者ヘンリー(演:ジョナサン・ベイリー)、ゾーラの旧友で傭兵のダンカン(演:マハーシャラ・アリ)らがチームを組み島へ向かうが、そこで数十年間隠されてきた恐ろしい秘密に直面する――。
◆オリジナル版への原点回帰?ノスタルジックな新章
オリジナル版の脚本家デヴィッド・コープが復帰した本作は、原点回帰的な要素も数々みられる。撮影はオリジナル版と同じパナビジョン製のカメラと35mmアナモルフィックレンズを使用し、ロケが行われたタイの壮大なジャングルを迫力満点に映し出している。撮影監督にはベテランのジョン・マシソン(『グラディエーター』)を起用し、植物の中を進むシーンでは木々のざわめきや不穏な音を巧みに捉え、観客をその場に引き込むような緊迫感を演出している。
本作で最も印象深いシーンの1つが、主人公たちが緑豊かな谷で草食恐竜ティタノサウルスの群れと出会う場面だ。このシーンは、スピルバーグのオリジナル版が与えた詩的で神秘的な感動を最も強く思い起こさせる。巨大恐竜を前にしたジョナサン・ベイリー演じるヘンリーは、子どものような無垢な表情でその足に触れ、感動のあまり言葉を失う。ジョン・ウィリアムズの名テーマを織り込んだアレクサンドル・デスプラの音楽は、こうした感動的な場面で真価を発揮している。
◆実力派俳優が集結!新キャラクターに注目
本作のユーモアの多くは、博物館で働いてきたヘンリーがアウトドアに不慣れなことや、対照的なヘンリーとゾーラのテンポの良いやり取りから生まれている。ヘンリーは理想主義的な学者で、ゾーラは自信満々で戦闘経験豊富な元・特殊工作員だが、製薬会社の計画に対するヘンリーの倫理的な懸念に耳を傾ける面も持ち合わせている。
また、ゾーラたちのチームとは別に、本作には1組の家族が登場する。ルーベン・デルガド(演:マヌエル・ガルシア=ルルフォ)は、2人の娘と長女の彼氏を連れて家族旅行に出かけている。離婚後、娘たちとの関係を修復しようと努めるルーベンの姿が描かれ、困難な状況の中で結束を深めていくデルガド一家の物語は感動的な要素となっている。
◆あの恐竜も登場!ファン必見の快作
本作では、シリーズの人気者である巨大肉食恐竜T-レックスが、大迫力の咆哮とともに堂々の復活を果たしている。川の土手で眠っていたT-レックスが目を覚まし、急流をいかだで逃げるデルガド一家を猛追するシーンでは、観客も手に汗握る極限の緊張感を味わうことになる。
実際のロケ地とセット、CGの融合は完璧で、恐竜の映像技術は一流だ。特に、巨大なD-レックスが登場するクライマックスでは、その技術力が光っている。ギャレス・エドワーズ監督はスピルバーグの熱烈なファンで、『ジョーズ』を思わせる海のシーンなど、全編にオマージュを散りばめている。本作はシリーズ最高傑作とは言い切れないかもしれないが、長年のファンなら間違いなく楽しめる作品に仕上がっている。
<映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』作品情報>
■公開日:8月8日
■監督:ギャレス・エドワーズ
■製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、デニス・L・スチュワート
■脚本:デヴィッド・コープ ■キャラクター原案:マイケル・クライトン
■出演:スカーレット・ヨハンソン、マハーシャラ・アリ、ジョナサン・ベイリー、ルパート・フレンド、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、エド・スクラインほか
■上映時間:134分
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌
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