是枝裕和監督「怪物」、カンヌの独立賞「クィア・パルム賞」を受賞

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 第76回カンヌ映画祭のコンペティション部門に出品されている是枝裕和監督の「怪物」が、「クィア・パルム賞」を受賞した。

 公式部門とは別の独立した審査員によって、映画祭の全上映作品の中からLGBTQを扱った作品に贈られる賞。審査員は映画監督や俳優、大学教授、ジャーナリストら5~8人で構成され、今年は「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」(2001)などで知られるジョン・キャメロン・ミッチェル監督が審査委員長を務めた。

2010年に創設され、これまでグザヴィエ・ドラン監督の「わたしはロランス」(2012)、トッド・ヘインズ監督の「キャロル」(2015)などが受賞。是枝監督は、「まずこの作品を満場一致で選んでいただいたジョン・キャメロン・ミッチェルさん、審査員の皆さまありがとうございます。そして、この喜びをここで分かち合っていただいている皆さまにもお礼申し上げます」と喜びを語った。

ミッチェル監督による「怪物」への賛辞を聞き、「この映画を通して僕が描きたかったことが全て語られていて、ここで僕が何か言葉を重ねることは何も必要ないような気がしています」と感慨深げに話した。さらに、「映画がすべてを語っていると思うので、監督がここで何かを言うのはおまけのような蛇足なのですが、この映画を愛していただいて感謝します」と重ねて感謝した。

コンペティション部門の審査結果は28日(日本時間29日)のクロージングセレモニーで発表される。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴⽊ 元

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