神木隆之介、主演の時代劇「大名倒産」は「自由に楽しんで」、30代突入も「変わらぬスタンスで」

 俳優の神木隆之介が主演の映画「大名倒産」の完成披露試写会が27日、東京・丸の内ピカデリーで行われた。神木は、ステージ上のボードを突き破る演出で登場。観客も大きな拍手で迎えたが、「一発勝負で、一瞬目をつぶってしまったので、自分が今どこにいるか分からなくなった」と苦笑いだった。

 直木賞作家・浅田次郎氏の同名時代小説が原作で、徳川家康の血を引くという理由で小藩の大名になった庶民の小四郎が、多額の借金を抱えていることが分かり返済に奔走するコメディ。時代劇は初主演で月代(さかやき)も初挑戦。「役づくりは深く考えず、お人よしで優しく人に寄り添えるけれど、くじけない強い男の子ということを意識した。現場でのハプニングやアドリブも楽しみながら演じることができた」と充実した表情で振り返った。その上で「自由に泣いたり笑ったりして楽しんでもらえれば一番うれしい」と話した。

 小四郎の幼なじみで6度目の共演となる杉咲花は、「神さま(神木の愛称)には返しきれないくらい優しくしてもらい、心が解放されて演じられた。周りに気を使っている姿が印象深く、尊敬しているし勉強になることもたくさんありました」と感謝。父親役の佐藤浩市も、「芸歴は長いし、座長としての風格があった」と太鼓判を押した。

 今月19日に誕生日を迎え、30代に突入した神木。サプライズで特大のバースデーケーキを贈られたが、「明確な目標はなく、今まで通りの変わらないスタンスでゆっくりと、より楽しく生きていけたら」と謙虚に抱負を述べた。

 この日はほかに松山ケンイチ、小手伸也、桜田通、浅野忠信、前田哲監督が出席。「大名倒産」は、6月23日に全国で公開される。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴⽊ 元

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