カンヌ:韓国アクション界の巨匠リュ・スンワン監督、『I, The Executioner』で刑事映画の再発明を語る

リュ・スンワン、『I, The Executioner』の舞台裏 CJ ENM
スポンサーリンク

リュ・スンワン監督は、2015年の大ヒット作『ベテラン』から9年後、高く評価されている続編『I, The Executioner』で帰ってきた。「前作を超える作品を作らなければならなかった」と語っている。

アクション映画で有名な韓国の監督リュ・スンワンが、2015年のヒット作『ベテラン』の続編『I, The Executioner』で帰ってきた。韓国映画界に大きく貢献しているにもかかわらず、2024年のカンヌ国際映画祭で新作が上映されるまで、リュ監督はヨーロッパの映画祭であまり認められてこなかったが。カンヌへの復帰は、2005年の『クライング・フィスト』以来となる。カンヌの深夜上映部門で上映された続編は好評で、説得力のあるアクション物語を通して社会問題を批評したオリジナルの大成功を踏襲している。

『I, The Executioner』では、リュ監督は前作に見られる善悪の明確な区別に疑問を投げかけ、従来の刑事映画を刷新した。今回、荒っぽいがヒーロー的な刑事である主人公は、家族を顧みないなどの個人的な欠点を持つ、より複雑な人物として描かれており、キャラクターに深みを加えている。続編では、アクション映画特有の肉体的なスリルに加えて、知的な刺激も提供しながら、正義の衝突する2つの定義を探求している。リュ監督の目的は、前作を単に再現するのではなく、現実の道徳的問題の複雑さを反映した、より深く記憶に残る体験を生み出すことだった。

続編の敵役は単純な悪役ではなく、社会における悪の不確かな性質を反映した、動機のあいまいなキャラクターだ。この意図的な曖昧さは、観客に思考と議論を促すことを狙っている。リュ監督はまた、主人公と息子との緊迫した関係など、個人的な経験を映画に取り入れ、より個人的なレベルで観客に共感を呼び起こそうとしている。映画は、社会への大きな批判から、個人の献身と、社会の課題の中で希望を与える小さな親切な行為に焦点をシフトしている。今後、リュ監督は『I, The Executioner』の好評を受けて、『ベテラン』の世界観を続編やスピンオフで拡大していく予定だ。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

スポンサーリンク

【関連記事】

スポンサーリンク

Similar Posts