ハリウッドを変える次世代スター10人――ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ、シドニー・スウィーニーら“ポスト・ディカプリオ時代”の主役たち
スーパーヒーロー映画一強の時代が揺らぐなか、ハリウッドはいま“俳優そのもの”で観客を呼べるスターを求めている。
ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ、シドニー・スウィーニー、ポール・メスカル——。映画、配信、ファッション、SNSを横断しながら世界的人気を獲得する新世代スターたちは、かつてのレオナルド・ディカプリオやブラッド・ピットとは異なる形で“時代の顔”になりつつある。
2026年現在、ハリウッド関係者が注目する若手俳優10人を改めて整理する。
1. オースティン・バトラー
“業界の人気者”

出演作:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』、『エルヴィス』、『デューン 砂の惑星PART2』、『ザ・バイクライダーズ』、『エディントンへようこそ』、『コート・スティーリング』など
現在、大物監督から熱い視線が注がれている34歳のオースティン・バトラー。バズ・ラーマン監督の伝記映画『エルヴィス』でアカデミー賞にノミネートされて以来、大物監督の作品へのオファーが続いている。
最近では、『教皇選挙』(2024年)のエドワード・ベルガー監督の新作映画、ジョセフ・コシンスキー監督の新作
映画『マイアミ・バイス’85』に、マイケル・B・ジョーダンと主演を務めることが発表された。
スターとしての神秘性をまとうバトラーに対し、業界内では“ブラット・ピットの足跡をたどるのでは?”という声も上がっている。「皆が彼を主役にしたがっている」と関係者が語るように、容姿や映画での存在感など、典型的なハリウッドの主演俳優の特徴をすべて備えているのだ。
2. ティモシー・シャラメ
“ドル箱スター”

出演作:『インターステラー』、『君の名前で僕を呼んで』、『デューン』シリーズ、『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』、『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』、『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』など
今最も興行価値のある若手俳優と言っても過言ではない、ティモシー・シャラメ。劇中で40曲の生歌・生演奏を披露して話題となったボブ・ディランの伝記映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』ではグラミー賞にノミネートされ、2026年には『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』で、キャリア3度目となるアカデミー賞主演男優賞ノミネートを果たした。
ティーン時代にはクリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』に出演し、その後『君の名前で僕を呼んで』でアカデミー賞にノミネートされた。
業界内では、キャリアの歩みが似ている点から、レオナルド・ディカプリオと比較されることもある。最新作『デューン砂の惑星PART3』は2026年12月18日(金) 日米同時公開予定。
3. ジェイコブ・エロルディ
“シャイな憧れの的”

出演作:『キスから始まるものがたり』シリーズ、『Saltburn』、『プリシラ』、ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』、Netflix映画『フランケンシュタイン』、『嵐が丘』など
オーストラリア人俳優のジェイコブ・エロルディは現在28歳、Netflixのヒットシリーズ『キスから始まるものがたり』で一躍有名に。近年の出演作は、ギレルモ・デル・トロ監督のNetflix映画『フランケンシュタイン』、マーゴット・ロビーと共演した『嵐が丘』。今後公開の注目作はリドリー・スコット監督の『ラスト・サバイバー』。
エロルディのスターとしてのポテンシャルを確固たるものにしたのは、エメラルド・フェネルがメガホンをとった映画『Saltburn』。195cmの長身で、業界のプロデューサーからはアクションスター向きの体格の持ち主と言われているが、本人はそういった役柄に興味を示していないようだ(新『スーパーマン』のオファーも断っている)。
4. ポール・メスカル
“アートハウス界のプリンス”

出演作:ドラマ『ふつうの人々』、『ロスト・ドーター』、『aftersun/アフターサン』、『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』、『ハムネット』など
ドラマ『ふつうの人々』でのデビュー以来、メディアの注目を集めているアイルランド出身のポール・メスカル。2024年の『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』(リドリー・スコット監督)で初めてスタジオ作品の主役を務め、『ノマドランド』でアカデミー賞を受賞したクロエ・ジャオ監督の最新作『ハムネット』(2025年)に出演。
新作のラブストーリー映画『Hold on to Your Angels(原題)』にて『ハムネット』で夫婦役を演じたジェシー・バックリーとの共演が決定しているほか、伝説のバンド「ザ・ビートルズ」のメンバー4人それぞれの視点から描く伝記映画ではポール・マッカートニーを演じる。
5. ジェナ・オルテガ
“Z世代を魅了”

出演作:Netflixドラマ『ウェンズデー』、『スクリーム』シリーズ、『ビートルジュース ビートルジュース』、『クララとお日さま』
Netflix史上最も視聴された英語シリーズである『ウェンズデー』で、一躍スターの座をつかんだ現在23歳のジェナ・オルテガ。それまでは、ドラマ『ジェーン・ザ・ヴァージン』などの子役として知られていた。
『ウェンズデー』のプロデューサー、ティム・バートンとは、新作映画『ビートルジュース ビートルジュース』(9月6日全米公開)で再タッグを組んだ。今後の待機作にはそのほか、タイカ・ワイティティ監督によるノーベル賞作家カズオ・イシグロの小説映画化『クララとお日さま』や、Netflixシリーズ『ウェンズデー』シーズン3が控えている。
6. グレン・パウエル
“100万ワットの笑顔”

出演作:『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』、『セットアップ: ウソつきは恋のはじまり』、『トップガン マーヴェリック』、『恋するプリテンダー』、『ランニング・マン』など
俳優だけでなく、プロデューサー・脚本家としての顔も持つグレン・パウエルは、主演デビューを果たした2018年のNetflix映画『セットアップ: ウソつきは恋のはじまり』が大ヒット。その後、『トップガン マーヴェリック』に出演し、メディアの注目をかっさらった。
最近では、エドガー・ライト監督『バトルランナー』のリメイク版『ランニング・マン』や、J・J・エイブラムスの新作『ザ・グレート・ビヨンド(原題:The Great Beyond)』にも出演。大ヒットアニメーション映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』(2026)には声優として参加している。
7. フローレンス・ピュー
“THE・カメレオン俳優”

出演作:『ミッドサマー』、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』、『ブラック・ウィドウ』、『オッペンハイマー』、『デューン 砂の惑星PART2』、『We Live in Time この時を生きて』、『サンダーボルツ*』など
現在30歳のフローレンス・ピューは、2016年の『レディ・マクベス』で脚光を浴びた。その後出演したアカデミー賞ノミネート作『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』と、A24のホラー映画『ミッドサマー』は、批評・商業ともに成功を収めた。
クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』や、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『デューン 砂の惑星PART2』では、アンサンブルキャストの1人として存在感を発揮。また、マーベル作品への出演にも意欲的で、スカーレット・ヨハンソン主演の『ブラック・ウィドウ』のほか、2025年公開の大ヒット作『サンダーボルツ*』ではセバスチャン・スタンと共演。
8. シドニー・スウィーニー
“出演作50本以上のカリスマ”

出演作:ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』、『ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾート』、『恋するプリテンダー』、『マダム・ウェブ』、『ハウスメイド』など
26歳にして、50本以上の出演歴を誇るシドニー・スウィーニー。グレン・パウエルと共演した『恋するプリテンダー』では、ロマコメ作品として異例のヒットに導いた。
エミー賞にノミネートされたドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』と『ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾート』で話題の的になり、瞬く間にスターの仲間入り。さらに、製作会社・Fifty-Fiftyを立ち上げるなど、プロデューサーとしても活躍している。
13キロの増量の役作りで挑んだボクシング伝記映画『クリスティ(原題:CHRISTY)』が2026年冬に日本公開を控え、日本公開未定の大ヒット映画『ハウスメイド( 原題:The Housemaid)』(2025)ではアマンダ・サイフリッドと共演した。
9. アニャ・テイラー=ジョイ
“ジャンル映画界の女王”

出演作:『ウィッチ』、『スプリット』、ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』、『ザ・メニュー』、『マッドマックス:フュリオサ』、『デューン 砂の惑星PART3』など
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の前日譚『マッドマックス:フュリオサ』で主演を務めたアニャ・テイラー=ジョイ。ホラー映画『ウィッチ』で気鋭俳優としての地位を確立し、M・ナイト・シャマラン監督の『スプリット』(2017)や、『ザ・メニュー』(2022)といったジャンル映画に引っ張りだこになった。
フュリオサ役でアクション俳優としての実力を証明したテイラー=ジョイは、今後もその路線を辿っていくだろう。
大ヒット公開中の『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』(2026)ではピーチ姫の声を前作に続き担当、また、シリーズ最新作『デューン 砂の惑星PART3』にも出演している。
10. ゼンデイヤ
“ユニコーン級の逸材”

出演作:『スパイダーマン』シリーズ、『グレイテスト・ショーマン』、ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』、『デューン』シリーズ、『チャレンジャーズ』
29歳のゼンデイヤは、ディズニー・チャンネルでキャリアを積んだ後、『スパイダーマン:ホームカミング』で映画界に進出。サプライズヒットを記録したミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』や、『デューン』シリーズに出演した。
ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』でスターへの階段を駆け上がったが、現在は映画俳優として急上昇中。ルカ・グァダニーノ監督の『チャレンジャーズ』(2024)では主演兼プロデューサーを務めた。
2026年の公開映画には、ロバート・パティンソン共演のA24最新作『ドラマなふたり(原題:TheDrama)』、恋人であるトム・ホランドと共演の『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』、クリストファー・ノーラン監督最新作『オデュッセイア』が控えている。
※初出は米『ハリウッド・リポーター』(2024年5月22日号)、2024年5月29日公開。2026年5月26日更新。
本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
翻訳/和田 萌
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