『ライオン・キング:ムファサ』日本語版のムファサ役に尾上右近が決定
ウォルト・ディズニーのアニメーション映画『ライオン・キング』の30周年記念上映会が26日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、実写版『ライオン・キング:ムファサ』の日本語吹き替え版で主人公ムファサの声優を歌舞伎俳優の尾上右近が務めることが発表された。
上映前に、アニメと19年の実写版『ライオン・キング』でムファサを担当した俳優の大和田伸也が登壇。「もう一回やりたいなと言ったらダメだった。予告編にちょっと声が入っているけれど素敵でしたね」と促され、右近が登場した。
大和田からアフレコ台本とムファサのぬいぐるみを受け取り、「さあ、始まるぞと武者震いする思い。大和田さんの魂も受け取り、心を込めて自分の魂を全て注ぎたい」と気合十分。「長年ディズニーが好きで、『ライオン・キング』とは共に育ったほとんど同世代。声の仕事はやってみたいと思っていて、夢だったので光栄です」と声を弾ませた。
『ライオン・キング:ムファサ』は『ライオン・キング』の前日譚に当たり、孤児だったムファサが後に宿敵となるスカーと出合い、さまざまな困難を乗り越えて王に成長していく物語。「ムファサは伝統の創始者であり、自分も伝統の世界に生きているという思いがあり、ムファサに対する思いもより深まった。自分がやることに非常に大きな意味がある」と自らに言い聞かせるように話した。
アフレコでは歌唱シーンもあるそうで、大和田が「ちょっと歌ってみてよ」とムチャぶり。右近は「それは“ムファぶり”ですよ」とダジャレで返しつつも、アニメの主題歌「サークル・オブ・ライフ」の一節をアカペラで熱唱。観客からは、大きな拍手と歓声が沸き起こった。
大和田は「想像以上。本編でもそのままいけるんじゃないか。これで安心して託すことができる。人間としての品格があるし、熱いものを持って演じていただきたい」と太鼓判。右近も、「物語の中には受け継がれるという強いメッセージもあるので、先輩の言葉もいただき、きょうはとびきりの1日になりました」と笑顔で応じていた。
『ライオン・キング:ムファサ』は、12月20日に全国で公開される。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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