『エミリア・ペレス』主演俳優、オスカーのキャンペーン活動から撤退 過去の発言が炎上
映画『エミリア・ペレス』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされているカルラ・ソフィア・ガスコンが、過去の発言が物議を醸したことにより、オスカーのキャンペーン活動から撤退したことについてコメントを発表した。
ガスコンは7日に自身のインスタグラムを更新し、『エミリア・ペレス』のジャック・オーディアール監督が最近のインタビューで、自身との関係を断ったと発言したことに言及した。
「ジャックのインタビューを受け、彼の気持ちを理解した上で、作品のために、ジャックのために、キャストのために、そしてこの作品の素晴らしいクルーのために、私たち全員が共に過ごした美しい冒険のために、作品が自らを語るようにすることを決めた。私の沈黙が、この映画をそのままの形で――愛と多様性への美しい賛歌として――評価されることにつながることを願っています。これまでの過程で傷ついたすべての人に、心から謝罪します」
ガスコンは本作でエミリア・ペレス役を演じ、トランスジェンダーの人物として史上初めてオスカー俳優部門にノミネート。しかし、過去にX(旧Twitter)で投稿した攻撃的な内容のツイートやコメントが再浮上したことで、大きな批判を受けることとなった。
それ以来、彼女は繰り返し謝罪し、『CNNエスパニョール』の1時間にわたるインタビューでも、差別や反ユダヤ主義、外国人排斥の意図はなかったと弁明した。
米『ハリウッド・リポーター』は以前、ガスコンが本作のアメリカでのオスカーキャンペーンから外され、今週予定されていた授賞活動のためのロサンゼルス訪問も中止になったと報じた。また、本作のアメリカ、カナダ、イギリスでの配給権を持つNetflixとガスコンの間では、緊張が高まっているとされている。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌
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