ガイ・ピアース、ケヴィン・スペイシーとの不快な経験を告白「彼の標的になった」

ガイ・ピアース 写真:Monica Schipper/Getty Images
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俳優のガイ・ピアースが、1997年の名作『L.A.コンフィデンシャル』でケヴィン・スペイシーと共演した際の不快な経験を振り返った。

ピアースは現在、2月21日公開の映画『ブルータリスト』での演技が高く評価され、アカデミー賞にノミネートされている。今回、米『ハリウッド・リポーター』のポッドキャスト番組『Awards Chatter』に出演し、スペイシーについて初めて長時間にわたり語った。

■過去に「手癖の悪い男」と発言

ピアースは2018年、オーストラリアのトーク番組でスペイシーを「手癖の悪い男」と表現。その後、「性的に暴行されたわけでも、乱暴を受けたわけでもないが、不快な思いをさせられたのは確かです。その場で対処し、自分なりに解決したつもりでした。今になって公にしたことを後悔しています」と付け足していた。

現在のピアースは「被害者」という言葉を使うことをためらいながらも、「ある程度は被害者だったのかもしれない。ただし、性的捕食者の被害に遭った他の人々に比べれば、自分が被害者だとはとても言えない」と明かした。


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■スペイシーからのアプローチと恐怖

ピアースは映画の撮影現場でスペイシーからのアプローチを受けても、「たいしたことじゃない」と受け流し続けたという。「5か月間ずっとそうしていたが、実際はケヴィンが怖かったんです。彼は非常に攻撃的な男だから。彼は極めて魅力的で、演技の才能も卓越している。人を圧倒するほどの存在感があります。しかし、当時の自分は若くて影響を受けやすい立場にあり、彼の標的になったのは間違いありません」

『L.A.コンフィデンシャル』は、50年代のロサンゼルスを舞台に、殺人事件と警察内部の腐敗を追う3人の刑事の物語。ピアースは、そのうちの1人を演じ、スペイシーやラッセル・クロウと共演した。

「撮影現場に(サイモン・ベイカーが)いる日だけ安心できました。彼が来ると、僕はまるで用済みのように扱われ、ケヴィンの関心はすべて彼に向かいました。サイモンは私の10倍もハンサムだったから」


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■スペイシーに対する複数の告発で「衝撃的な目覚め」

しかし、ピアースが当時の出来事を本当の意味で理解できたのは、それから何十年も後のことだった。2017年10月、ハリウッドが#MeToo運動の渦中にあった頃、俳優アンソニー・ラップが14歳のときにパーティーでスペイシーに性的に迫られたと告発(ラップは後にスペイシーを提訴したが、裁判ではスペイシーに責任なしとの判決が下された)。その後、映画の撮影現場や劇場を含むさまざまな場所で、スペイシーに対する告発が相次いのだ。

ピアースは、その報道に衝撃を受けた。「ちょうどロンドンで仕事をしていたときでした。ニュースを耳にして、泣き崩れました。そのとき初めて、自分に起こったことの影響の大きさに気づいたんです。あのとき、どれだけ自分が無意識のうちに封じ込めていたのか。まさに衝撃的な目覚めの瞬間でした」

■過去の発言の意図と現在の姿勢

また、ピアースは出来事の具体的な詳細には触れなかったが、「ケヴィンとはその後、何度か衝突したことがあり、かなり険悪になった」と発言。また、トーク番組での発言について「個人的な経験を強調するつもりはなかったが、かといって、彼がやったことを見逃したくもなかった」と回顧した。

そして現在、ピアースは新たな姿勢をとることにしている。「今はより正直になり、事実をそのまま語るようにしています」

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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