CMTミュージック・アワード 2023: 豪華アーティスト集結! カントリー界のビッグカップル、ケイン・ブラウン&ケイトリン・ブラウンが最高賞“Video of the year”を獲得
2日、テネシー州ナッシュビルでCMTミュージック・アワードが開催された。最高賞の“Video of the Year”をカントリー歌手のケイン・ブラウン&ケイトリン・ブラウンが夫婦で受賞。キャリー・アンダーウッドの4年連続最高賞受賞記録を破る形となった(これまでアンダーウッドは計25回受賞、アワード史上最多受賞記録を誇る)。
ビルボード・チャート入りも果たしたヒット曲“Thank God”のMVで最高賞を獲得し、妻のケイトリンは「すべてが新しい経験でした。まさかこんなことが起きるなんて。最高の夫に感謝します。この特別な賞を毎日分かち合っていきます」とステージ上で語った。夫のケインも、MVの監督を務めたアレックス・アルヴガに感謝を捧げた。
司会は、ケイン・ブラウンとケルシー・バレリーニが務めた。アワードの序盤では、バレリーニが先週ナッシュビルの小学校で発生した銃乱射事件の犠牲者に対しトリビュートを行った。銃が原因で高校の同級生を亡くした自身の経験を交えながら「今日の放送を、銃による暴力で人生が変わってしまった遺族や目撃者の方々に捧げます。子供たちや愛する人たちの安全のため、前進し変化を生み出せるように、このアワードを通して生まれる身近なコミュニティー意識が、実際の行動につながることを深く祈っています」と語った。
また、バレリーニは『ル・ポールのドラァグ・レース』に出演したドラァグクイーンとともにパフォーマンスを披露した。
さらに、ラッパーのミーガン・ザ・スタリオンが“CMT Equal Play Award”に輝いたカントリー界のアイコン、シャナイア・トゥエインを紹介。トゥエインは、カントリー音楽業界の現状について「格差を縮め、すべてのアーティストに平等なワークスペースを提供しなければなりません。業界の先駆者としてベストを尽くします。ジェンダー、年齢、人種に関わらず、アーティストたちが平等に音楽を演奏できるようにしましょう」と訴えた。
今回最多ノミネートを果たしたレイニー・ウィルソンは2つの賞(“Female Video of the Year”&“Collaborative Video of the Year ”)を獲得。賞を発表したトゥエインとステージ上で熱い抱擁を交わした。
受賞スピーチでは、女性のエンパワーメントについて語ったウィルソン。「自由や強さを見出すことを歌った曲です。そして、傷つくことや浮き沈みを恐れずに突き進むことについての歌でもあります。このミュージックビデオを誇りに思います。すべてが女性の手によって、作られました」
今年は豪華アーティストのコラボレーションや、トリビュートパフォーマンスが相次いだ。ウィノナ・ジャッドが亡き母ナオミ・ジャッドを悼み、フォリナーの名曲“I Want to Know What Love Is”をアシュリー・マクブライドとともに披露。ジャッドは、上を向いて「ママ、あなたは今日ここにいるべきだった。愛してる」とメッセージを伝えた。
アラニス・モリセットは、ウィルソン、イングリッド・アンドレス、マデリーン・エドワーズとモーガン・ウェイドとコラボし、CMTの“Next Women of Country”の10周年を祝福した。さらに、レーナード・スキナードのデビューアルバム発売50周年を記念し、スラッシュ、リアン・ライムスやジャッドらがパフォーマンス披露。その他、グウェン・ステファニー×カーリー・ピアース、ブレイク・シェルトン、キース・アーバンやゲイリー・クラーク・ジュニアらが登場した。
今回“Male Video of the Year”を含む3つの賞を獲得し、最多受賞者となったジェリー・ロールは「ちょっとエモーショナルになってる。私は、酒に手を出してしまったんだ。まさか再び賞をもらえるなんて思わなかった。人間は、どんな経験をしても、必ず立ち直ることができる。そして、何だってできるんだ。カントリー歌手を夢見ていた自分が、今日ここに立っているんだ!」とスピーチすると、観客から拍手喝采を浴びた。
他にも、ザック・ブラウン・バンド、コーディー・ジョンソンやミーガン・モロニーが受賞を果たした。
オリジナル記事はこちら。翻訳/和田 萌