性加害容疑のジェラール・ドパルデュー、初公判に出廷

性加害の容疑で起訴されていたフランスの俳優、ジェラール・ドパルデューの裁判がパリで始まり、ドパルデュー本人も出廷した。
『シラノ・ド・ベルジュラック』(1990)や『グリーン・カード』(1990)などの代表作で知られるドパルデュー。彼は2021年、フランス映画『The Green Shutters(原題)』(2022、ジャン・ベッケル監督)の撮影中に二人の女性に対して性的暴行を加えたとして提訴されていた。
二人の女性はいずれも撮影スタッフ(装飾とAD)で、二人はドパルデューが同作の撮影中に彼女らに対して性的暴行に及んだと主張している一方、ドパルデュー本人は容疑を否認している。『The Green Shutters』は1950年に出版されたジョルジュ・シムノンによる小説を原作としており、ドパルデューは主人公の年齢による衰えに悩まされる独裁的な大物俳優を演じる。同作の監督はジャン・ベッケルが務めている。
月曜日の公判はドパルデューにとって、性加害容疑での初めての裁判となった。ドパルデューに対してはここ数年の間、『The Green Shutters』撮影中の一件意外にも多数の性加害やセクハラの疑惑が浮上しているが、本人はそのいずれについても一貫して否定している。
ちなみに、ドパルデューの初公判はもともと昨年の10月に予定されていたが、ドパルデュー本人の健康上の理由から延期となっていた。今回の公判に際してもドパルデューの体調を考慮し、事情聴取には最大で6時間の時間制限が設けられたほか、3時間ごとの休憩やトイレ休憩、血糖値を維持するための間食などの配慮がなされているそうだ。
なお、今回の裁判が76歳となるドパルデューにとって初めての法的トラブルというわけではない。彼は2018年にもシャルロット・アルヌールに性的暴行を加えたとして、彼女に提訴されている。また時効によって訴えは退けられたものの、彼は2007年に『DISCO ディスコ』で共演したエレーヌ・ダラスからも性的暴行によって提訴されていた。
これまでドパルデューに対する疑惑にそれほど関心を払ってこなかったフランスのメディアも今回の公判を大きく報じているほか、裁判所の周りにはドパルデューに対して抗議するフェミニスト団体も押し寄せる大騒ぎとなった。
裁判の結果として有罪が確定すればドパルデューは最長で5年にわたって収監されるほか、75000ユーロ(およそ1220万円)の罰金を支払うことになるそうだ。
続報を待ちたい。
※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら
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