幻のオリジナル版『スター・ウォーズ』、47年の時を経て公開へ

Star Wars, Carrie Fisher, Darth Vader, 1977
レイア姫(演:C・フィッシャー)とダース・ベーダー 写真:Courtesy Everett Collection
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突然だが、この記事を読んでいる読者の皆様方はきっと『スター・ウォーズ』を観たことがないに違いない。

もちろん「何を言っているんだ」というのが上の文章に対する大半の人々(とりわけ映画ファン)のリアクションだろう。1977年に公開された『スター・ウォーズ』(後に『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』と改題)はおそらく映画ファンであれば(『スター・ウォーズ』シリーズを好きか嫌いかは別として)誰もが一度は観たことのある作品であるに違いない。

だが、恐らく大半のファンが目にした『スター・ウォーズ』は同作が最初に公開されて以降、数々の変更や修正を加えられた上で多くの一般の観客のもとに届けられたものなのだそう。

同作の脚本・監督を務めたジョージ・ルーカスは自身の作品が公開された後も「スペシャル・エディション」という形で作品に修正や変更を加えていくことはもはや有名だろう。こうした修正や変更は言われてみないと気づかない程度のものから大胆なものまで多岐におよび、ファンから賛否両論を呼ぶ場合もあった。(恐らく最悪の例は「復活」したハン・ソロとジャバ・ザ・ハットのシーンだろう)

問題のハン・ソロ(演:ハリソン・フォード)とジャバ・ザ・ハットのシーン 写真:Lucasfilm Ltd./Courtesy Everett Collection

しかし、そんな中で朗報が飛び込んできた。正真正銘のオリジナル版『スター・ウォーズ』を目にするチャンスが訪れるかもしれない。

…もしこの記事を読んでいる人々の中にイギリス在住の方がいれば、の話だが。

『テレグラフ』紙の報道によれば6月に開催される英国映画協会(BFI)主催の『フィルム・オン・フィルム・フェスティバル』にて、現存する『スター・ウォーズ』の希少なオリジナル版のフィルムが上映されるのだそう。

今回公開されるフィルムはルーカスが1981年に最初の修正と変更を加える前の状態の映画を収めたものなのだとか。ルーカス側は1981年以降、修正と変更を加えられた「スペシャル・エディション」の上映のみを許可していたため、今回オリジナル版が公開されるのは実に47年ぶりとなるのだそう。(最後に公開されたのは1978年12月のこと)

今回の特別上映は、BFIがディズニーとルーカス・フィルムと交渉した上で特別に許可を得たのだそう。フィルムは劣化を防ぐため、−5度で保管されていたようで、映像の品質には全く問題がないのだとか。

ルーカスは修正を加える前のオリジナル版を公開しないという点においては頑なな姿勢を貫いてきただけに、今回の特別上映は非常にレアな機会となるだろう。とはいえ、イベントのチケットを巡っては激しい争奪戦となることが必至なだけに、我々の大半は今回のイベントの反響によってディズニーとルーカス・フィルムがオリジナル版公開を検討するように願うことしかできないかもしれない。

果たして幻の『スター・ウォーズ』を日本でも観ることができる日はやってくるのだろうか。

※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら

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