ワーナー、自社ストリーミングサービス名をまたもや変更

Warner Bros. Discovery CEO David Zaslav.
ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのCEO、D・ザスラフ氏 写真:Jamie McCarthy/Getty Images
スポンサーリンク

『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011-)などを配信してきたことで知られるワーナー・ブラザースのストリーミングサービス、「マックス」。

ワーナーは2023年、同ストリーミングサービスの名前を従来の「HBOマックス」からただの「マックス」に変更しており、馴染みの深いブランド名を米国で一番多い犬の名前に変更するというその決断は物議を醸し出していた。

そんな中、ワーナーがスポンサー向けのプレゼンに先駆けて配布した資料の中で、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのCEO、デヴィッド・ザスラフ氏は同社のストリーミングサービス名を旧来の「HBOマックス」に変更すると発表した。同氏はこう語る。

「我々のストリーミング・サービスが全世界においてみせる力強い成長は、番組の質の高さに支えられています。ここに、われわれはHBOというメディアの最高品質を象徴するブランドを復活させ、今後の成長をさらに加速させるものとします」

また、同じくプレゼンに出席したHBOのCEOを務める、ケイシー・ブロイスは今回の決定は「HBOマックス」というブランド名への復帰は「視聴者の提案に応えたもの」だそうで、同社のユニークなブランドをアピールするには最適だという判断もあったのだとか。

そんな「マックス」改め「HBOマックス」が意識するのはやはり業界最大手のNetflixだ。プレゼンの中で、ブロイスは直接社名には言及しなかったものの、次のようにライバルをチクリと一刺しした。

「今回の変更には、視聴者ニーズの変化や、今日の視聴者がより多くのコンテンツではなく、より良いコンテンツを求めているという事実が反映されています。競合サービスが物量によって基本的なニーズを満たそうとする一方、WBD(ワーナー・ブラザース・ディスカバリー)はその品質と独自性のあるコンテンツによってストーリーによって他社との差別化を図ってきました。50年以上にわたり、一貫してそれを行なってきたブランドはHBO以外にありません」

今回発表された新しい「HBOマックス」のロゴ 写真:THR.com

ちなみに、HBOのストリーミングサービスが名前を変えるのは、これで4度目なのだそう。今回の動きは、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーが大方の予測に反して2025年第一四半期に好調な収益を上げた背景に、ストリーミングサービスの存在があったと見ていることが理由のようだ。同社はサブスクライバーの数を530万人増やし、27億ドル(前年比プラス8%)の収益増を記録していた。

視聴者により馴染みの深い「HBOマックス」にサービス名を戻すことで、世界的により幅広い層を取り込むことが狙いのようだ。

正式にサービス名が変更されるのは今夏のどこかのタイミングだそう。更にパワーアップした「HBOマックス」から今後も目が離せない。

※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら

【関連記事】

スポンサーリンク

類似投稿