【F1スペインGP2025】サッカー界のスターが集結、レースとサッカーが融合した週末

スペイン・バルセロナのカタロニア・サーキットで今週末開催された2025年F1第9戦スペインGPは、単なるレース以上の意味を持つイベントとなった。この街に根付くサッカーへの情熱が、モータースポーツの祭典に独特の彩りを添えたのである。
日曜日の決勝レース開始前、グリッドには世界的なサッカースターたちの姿があった。彼らはF1の雰囲気を存分に味わいながら、テレビインタビューに応じたり、ファンとの交流を楽しんでいた。
中でもひときわ注目を集めたのはハリー・ケインで、イングランド代表チームのメンバーやトーマス・トゥヘル監督と共に会場を盛り上げた。皮肉にも、地元バルセロナのライバルであるレアル・マドリードからも、レジェンドプレイヤーであるロベルト・カルロスやジュード・ベリンガムといったスターたちが姿を現した。さらに、元ワールドカップ優勝者で伝説的なイタリア人ディフェンダーのマルコ・マテラッツィもグリッドに登場した。
しかし、チェッカーフラッグを振る栄誉は、地元チームであるFCバルセロナを代表してロベルト・レヴァンドフスキに与えられた。その後、彼は他の国内外のセレブリティたちと交流を深めた。その中には、現在F1でトラック上でのインタビューを定期的に担当している俳優のテリー・クルーズの姿もあった。
この華やかなゲストの中には、F1イベントの常連であるFIFA会長のジャンニ・インファンティーノも含まれていた。彼は同じイタリア人であるF1のCEOであるステファノ・ドメニカリと深い友情を持つことで知られている。
スターたちとファンが見守る中、記憶に残る素晴らしいレースが展開された。マクラーレンのオスカー・ピアストリが見事な勝利を収め、チームメイトのランド・ノリスが2位に続いた。フェラーリのシャルル・ルクレールが3位表彰台に上った。一方、レッドブルにとっては忘れたい週末となった。
地元の英雄フェルナンド・アロンソは、アストンマーティンにとって重要な2ポイントを獲得し、今シーズン自身初のポイント獲得を果たした。角田裕毅は果敢に攻め、バルセロナの猛暑の中で大胆な3ストップ戦略を実行し13位でフィニッシュした。しかし、メルセデスのキミ・アントネッリのマシントラブルによって引き起こされた終盤のセーフティカーが、角田のポイント獲得への最後の望みを断ち切った。
チームメイトのマックス・フェルスタッペンにとっては、さらに苛立たしい午後となった。彼は2台のマクラーレンに続く3位を走行しており、タイトル防衛にとって重要なポイントを獲得する態勢を整えていた。しかし、セーフティカーが明けた後、唯一の選択肢であったというハードタイヤを装着したフェルスタッペンは、ソフトタイヤを履いたライバルたちの勢いを防ぐことができなかった。ルクレールとジョージ・ラッセルの両名に順位を奪われ、さらにラッセルとの接触によって10秒のタイムペナルティが科せられた。これにより彼は5位から10位まで順位を落とし、厳しい週末の締めくくりとなった。
次戦はカナダGPが控えている。地元ファンたちが、F1の開催を温かく迎え入れるだろう。そして間違いなく、プーティンやメープルシロップという地元の名産品も一緒に楽しまれることになるに違いない。
【関連記事】
- 【F1スペインGP2025】商業的勢いが際立つF1予選レポート – THR Japan
- 【F1モナコGP】魅力と戦略、記憶に残るランド・ノリスの勝利 – THR Japan
- F1ドキュメンタリー『ザ・シート(原題)』、メルセデスのドライバー交代を描く作品が登場(独占) – THR Japan
- ブラッド・ピット主演『F1/エフワン』、豪華アーティスト集結のサウンドトラック『F1: The Album』も同時リリース – THR Japan
- 【Amazonプライムビデオ】2025年6月の配信作品:リーアム・ニーソン主演のアクション『プロフェッショナル』、大ヒットミステリー『映画版 変な家』ほか – THR Japan