『ジョン・ウィック』スピンオフ最新情報|8月公開『バレリーナ』の次に来る可能性が高い4作品を予想

シリーズ第4弾『ジョン・ウィック:コンセクエンス』でのキアヌ・リーブス MURRAY CLOSE/LIONSGATE/COURTESY EVERETT COLLECTION
シリーズ第4弾『ジョン・ウィック:コンセクエンス』でのキアヌ・リーブス MURRAY CLOSE/LIONSGATE/COURTESY EVERETT COLLECTION
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キアヌ・リーブス主演『ジョン・ウィック』シリーズの世界観拡張

ジョン・ウィック』の世界は着実に拡大している。本家『ジョン・ウィック』シリーズの映画4作品を通じて、観客はキアヌ・リーブス演じるジョン・ウィックの激しい銃撃戦でのスキル、武術、剣術、馬術とオートバイのスキルを披露する姿を見てきた。ジョン・ウィックは、まぎれなく、21世紀で最もクールなアクションヒーローとして確固たる地位を築いた。

映画『ジョン・ウィック』シリーズは、『マトリックス』シリーズの熱気が冷めた後のキアヌ・リーブスのアクションスターとしての地位を固め、チャド・スタエルスキ監督、プロデューサー兼監督のデヴィッド・リーチ、脚本家のデレク・コルスタットとシェイ・ハッテンをハリウッドの売れっ子映画製作者として位置づけた。

◆『ジョン・ウィック』が現代アクション映画に与えた影響

『ジョン・ウィック』シリーズは現代アクション映画のスタイルを大きく変えた。デヴィッド・リーチとケリー・マコーミックが設立した87ノース・プロダクションズは、この“ウィック流”アクションを『Mr.ノーバディ』(2021年)『ブレット・トレイン』(2022年)、サンタクロースのコメディ・スリラー映画『バイオレント・ナイト』(2022年)『フォール・ガイ』(2024年)など他作品にも展開している。

シリーズ第4弾『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023年)でジョン・ウィックは命を落としたかのように見えたが、リーブスとスタヘルスキーは2025年4月のシネマコンで『ジョン・ウィック:チャプター5(原題)』の製作、シャノン・ティンドル監督によるアニメーション前日譚、そしてドニー・イェンが演じたキャラクター「ケイン」に焦点を当てたスピンオフ作品の制作を発表した。「ケイン」のスピンオフ作品はイェン自身が監督を務める予定である。

『ジョン・ウィック』の続編シリーズがテレビで制作中

『バレリーナ』興行収入・評価まとめ|続編やスピンオフへの影響は?

米NBCユニバーサルの動画配信サービス“ピーコック”の前日譚ミニシリーズ『ザ・コンチネンタル: ジョン・ウィックの世界から』(2023年)を除けば、『バレリーナ:The World Of John Wick』は、最初のスピンオフ作品である。『バレリーナ』では、シリーズ第3作『ジョン・ウィック:パラベラム』(2019年)とクロスオーバーした時系列で描かれる本作。

『パラベラム』のジョンと言えば、コンチネンタルホテルで不殺の掟を破ったことで賞金首として世界中の殺し屋から狙われ、かつて育った組織、ルスカ・ロマを頼り、モロッコに渡る事を目論んでいた。その壮絶な復讐劇が裏社会に轟くジョンに「あなたのように強くなりたい」と憧れさえ抱いていたイヴ。しかし、解禁された場面写真では降り積もる降り積もる雪の中でイヴに対峙するジョンの姿が印象的だ。

『バレリーナ:The World Of John Wick』より、イヴ(演:アナ・デ・アルマス)と、ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス) ®, TM & © 2025 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
『バレリーナ:The World Of John Wick』より、イヴ(演:アナ・デ・アルマス)と、ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス) ®, TM & © 2025 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

レン・ワイズマン監督(『ダイ・ハード4.0』)、アナ・デ・アルマス主演の本作は、堅実な評価とシリーズ最高の観客評価を獲得した。

2025年6月6日より全米で封切られた本作は、公開初日の興行収入は約15億円を記録し、映画評価サイトのコメント欄には「俺たちが望む全てが詰まった作品。今年最高の映画!!」「エンドロールが終わるまで、まさに狂乱の連続!」「ジョン・ウィックを完全継承し、さらに大胆に拡張している」など熱狂的なコメントが溢れかえり、観客評価は『ジョン・ウィック』シリーズ最高の観客評価を集めた『ジョン・ウィック:コンセクエンス』を超える 94%の高評価を記録している、今年必見のアクション映画となっている。

今後の『ジョン・ウィック』スピンオフ作品の展開を予想するうえで『バレリーナ』の成功は重要な指標となるだろう。

キアヌ・リーブス演じるジョン・ウィック 『バレリーナ:The World Of John Wick』より ®, TM & © 2025 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
キアヌ・リーブス演じるジョン・ウィック 『バレリーナ:The World Of John Wick』より ®, TM & © 2025 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

<作品情報>

『バレリーナ:The World of John Wick』
■公開日:8月 22日(金)全国公開


『ジョン・ウィック』スピンオフ候補4選|次に来る可能性がある作品とは?

『ジョン・ウィック』シリーズのファンは熟知している通り、これまでの4作品を通して、素晴らしい世界構築と多くのキャラクターの導入により、それぞれが独自の大きな物語を持っている。一貫したクオリティ、そして『ジョン・ウィック』ワールドに独特な何かを加えることで、スピンオフや新しいシリーズ展開の可能性は無限である。

1. 『ザ・マネージャー』

ジョン・ウィック スピンオフ候補として注目されているのが、シリーズ第3作『ジョン・ウィック:パラべラム』(2019年)で登場したソフィア(演:ハル・ベリー)を中心とした展開だ。コンチネンタル・ホテル・モロッコの支配人を務める彼女は、ジョン・ウィックの旧友である。

ソフィアの飼う戦闘訓練を受けた2匹の犬とのアクションシーンは非常に印象的。ソフィアの『ジョン・ウィック』におけるロールは短いが記憶に残るものであり、彼女の限られた背景設定には、スピンオフ作品としての魅力が詰まっている。

特に、彼女の行方不明の娘は、ソフィアがジョン・ウィックに協力する高い意義を持っている。ジョンが主席連合(ハイテーブル)の首長を見つけるためにソフィアがいかに協力したかは明かされていないが、ソフィアと犬たちが娘を救うために世界中を駆け巡り、時間と競争する物語は見る価値のあるものである。そして、ハル・ベリーが『ジョン・ウィック』シリーズを主導する時期が来ていると言ってもいいのではないだろうか。

ソフィア(演:ハル・ベリー)NIKO TAVERNISE
ソフィア(演:ハル・ベリー)NIKO TAVERNISE

2. 『バワリー・キング』

ジョン・ウィックの世界設定において興味深い追加要素の一つは、バワリー・キング(演:ローレンス・フィッシュバーン)である。彼はホームレスを装ってスパイと諜報員のネットワークを運営している。

バワリー・キングは主席連合(ハイテーブル)とは一線を画して活動しているが、必要に応じて彼らにサービスを提供している。彼は地下活動のための独自のルールと文化を創造した。彼の諜報活動ではインターネットや追跡可能な携帯データの使用を避け、伝書鳩に、巧妙に配置されたエージェント、古風だが効果的なスパイ活動形態を採用している。

バワリー・キングの過去については何も知られていないが、シェイクスピア風の演劇的傾向が彼を型破りな人物にしている。シリーズ第4作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023年)では、バワリー・キングがネットワークをパリまで拡張した。このグローバルな展開はスピンオフ映画におけるバワリー・キングの興味深い物語の弧として機能する可能性があり、ファンの間でも「ジョン・ウィックのスピンオフ映画」としての期待が高まっている

3. 『ザ・ハイテーブル』

『ジョン・ウィック』シリーズの中心にあるのは、主席連合(ハイテーブル)として知られる組織である。これは世界中の12人の犯罪王の集合体で、政治家、王族、軍人、警察、高度な技能を持つエージェントを配下に従えている。また、殺し屋向けのグローバル・ホテル・サービスであるコンチネンタルを利用して、主席連合(ハイテーブル)の敵や脅威を排除するための暗殺者を雇っている。

主席連合(ハイテーブル)はシリーズ内で主要な敵対勢力として機能しているが、主にエージェントによって代表される影の組織のままであり、その指導者である首長(サイード・タグマウイ)はジョンが第3作『ジョン・ウィック:パラベラム』で殺害している。テーブルに座る者たちの名前と場所はまだ明かされていないが、主席連合(ハイテーブル)がローマ帝国よりもはるか以前から存在していることが明かされている。まだまだ謎の多い組織だけに、新しい『ジョン・ウィック』スピンオフとしての可能性は十分にあり得る。

4. 『ミスター・ノーバディ』

デヴィッド・リーチとケリー・マコーミックが設立した87ノース・プロダクションズの作品『Mr.ノーバディ』(2021年)と混同しやすいが、『ジョン・ウィック』シリーズでトラッカーとしても知られる“ミスター・ノーバディ”(演:シャミア・アンダーソン)は、『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023年)でジョン・ウィックを殺すために雇われたフリーの殺し屋(賞金稼ぎ)である。

彼もまた、ソフィアの飼い犬と同種の犬を飼っており、誰も真相は知らないが、もしかするとこの2人には共通の歴史があるのかもしれない。戦闘犬の訓練をしている人物についてスピンオフで語られる可能性もある。

いずれにせよ、トラッカー又は“ミスター・ノーバディ”と呼ばれる彼についての情報はほとんどない。ただ、高額な報酬でしか仕事を受けないことが分かっており、病気の母親の世話をしなければならないのでは、とミスター・ノーバディ役を演じたシャミア・アンダーソンは語ったことがある。最初はジョン・ウィックを狙っていたものの、敬意を抱いており、ウィックとケインの決闘中はジョンを応援していた。

ある意味で、“ミスター・ノーバディ”はジョン・ウィックの後継者のようにも感じられる。犬に深い愛情を抱き、主席連合(ハイテーブル)のルールについて熟知する若い暗殺者で、おそらくこのゲームにおける新参者である。そして何より、シャミア・アンダーソンはスターになる素質を十分に備えている。


※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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