アニメ『ダンダダン』監督と英語版吹替キャストが語り合う-ウルトラマンへのオマージュや“ターボババア”の魅力

『ダンダダン』GKids
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人気アニメ『ダンダダン』の英語版声優3名と監督、さらに制作会社サイエンスSARUのプロデューサーが、アニメエキスポのパネルに登壇し、作品の舞台裏やシーズン2にまつわる話を語った。

豪華メンバーが集結!独占映像やスペシャルメッセージも

現地時間の7月5日(土)、ロサンゼルス・コンベンションセンターのピーコック・シアターにて開催されたこのパネルイベントには、監督の山代風我、プロデューサーの崎田康平、英語版声優のアビー・トロット(モモ役)、AJ・ベックルス(オカルン役)、アレックス・リー(ジジ役)が登壇。

さらに、日本語版キャストである田中真弓(ターボババア役)と若山詩音(モモ役)からのスペシャルメッセージ、生アフレコ体験、シーズン2の独占映像(第21話の一場面を含む)など、盛りだくさんの内容となった。

また、アニメRPG『グランドサマナーズ』とのコラボイベントも発表され、完全オリジナルストーリーが展開される予定とのこと。詳細はゲーム内のお知らせやSNSで随時公開される。

オープニング映像に隠された“色”の演出

パネルの中心テーマは、シーズン2におけるクリエイティブな変化であった。とくにオープニング映像に込めた演出について、山代監督は色彩理論やビジュアルのインスピレーションについて、絵コンテやアニマティクスを交えて丁寧に解説した。

※アニマティクスとは、制作の初期段階で、絵コンテに簡単なアニメーションや音声を加えて、完成イメージを確認できるようにしたスライドショー動画のようなもの。

「このオープニング映像のテーマは『オカルンの人生と、彼がモモをどう見ているか』だ」と山代監督は語った。「アニメーションの最初はセピアやモノクロで描かれているが、モモがオカルンの手を取るとカラー映像になる。つまり、オカルンの世界が変わるのだ。彼の視点が変化することを象徴している」

影と色で表現するバトルの主導権とキャラクターの個性

また、ウルトラマンへのオマージュとして、キャラクターの影やシルエットを用いた演出も随所に仕込まれているという。色彩理論は個々のキャラクターにも反映されており、「邪視は青みがかった紫、モンゴリアンデスワームは黄色」といった具合である。

シーズン1は制作スケジュールが非常に厳しかったため、色彩にじっくり取り組む余裕がなかったが、シーズン2ではより細部までこだわることができたという。戦闘シーンにおいても、どちらが主導権を握っているかによって色の強弱や混色の度合いを変化させるなど、細やかな演出が施されている。

「シーズン1では黄色か赤、という単純な構成だったが、シーズン2ではもっと複雑な色の使い方をしている。たとえば、パネルの2番と3番を見れば、半分が青で、もう半分が黄色というふうになっている」と説明した。

英語版アフレコの舞台裏──“かぶせ台詞”のリアル感とは?

また、英語版のアフレコについても言及があった。山代監督が、英語でのクロストーク(会話におけるセリフのかぶせ)について質問すると、トロットとベックルスは、それがキャラクター同士の自然なやり取りを生み出していると答えた。

「英語でもクロストークは起こるけど、それがこの作品にすごく自然な感じとクールさを与えている」とトロットは語る。ベックルスも「確かに少し難しいけど、すごく楽しい。録音は個別に行うので、ディレクターの指示にかなり頼っている。でも、日本語版キャストのすばらしい演技を参考にすることで、シーンがとても生き生きするんだ」と語った。

『ダンダダン』Crunchyroll

“ターボババア”は最強キャラ!?声優陣も大絶賛

共演者の演技でとくに印象に残った瞬間を尋ねられると、アレックス・リーは「ターボババアが登場すると毎回シーンをかっさらっていく」と答えた。

「英語版声優のバーバラ・グッドソンの演技が本当にすばらしい。子どもの頃、『パワーレンジャー』で彼女の声を聞いて育った自分が、今こうして同じ作品に関われているのは本当に光栄なことだ。彼女の演技は魅力的かつコメディとしての力もすごく豊かで、いつも驚かされる」

シーズン2で登場する音楽演出にも注目!

さらに、トロットと山代監督は、シーズン2で登場する音楽演出にも触れ、とくに第18話と第20話の「コンサートホール」と「バンドのシーン」が非常に大変だったと明かした。山代監督は「とても難しかったが、良い出来になったと思う。ぜひ楽しんでもらいたい」と述べた。

ファンの応援が未来を決める!監督から熱いメッセージ

パネルの終盤では、山代監督が今後のシリーズ継続の鍵はファンの応援にあると語り、会場のファンに向けてこう呼びかけた。

「昨年、アニメエキスポで第1話を上映した時、ファンの皆さんが本当に温かく迎えてくれて、ものすごいエネルギーをもらった。そのおかげでシーズン2を作り続けることができた。だから、今シーズンも皆さんからの応援をぜひいただきたい。そうすれば、来年もきっと続きを作れると思う」と語り、大きな歓声を浴びた。

そして最後にこう締めくくった。「今後のシーズンが続くかどうかは、シーズン2をどれだけ応援してもらえるかにかかっている。どうか、引き続き見続けてほしい。」

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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