『スーパーマン』が全米2億ドル突破、2025年の興収記録を更新中

ジェームズ・ガン監督による『スーパーマン』は、金曜日時点で全米興行収入1億9,440万ドル(約289億円)を記録し、土曜日には北米興行収入2億ドル(約298億円)の大台を突破した。
さらに全世界累計では3億3,720万ドル(約502 億円)に達しており、世界興行収入4億ドル(約595億円)超えを目前に控えている。これにより、本作は今年最も興行収入を上げたスーパーヒーロー映画となる見込みである。
DCスタジオとワーナー・ブラザースが製作した製作費2億2,500万ドル(約335億円)の大作である本作は、公開2週目の週末においても興行ランキングの首位を維持するのは確実と見られており、新作ホラーの『ラストサマー(原題:I Know What You Did Last Summer)』および『劇場版スマーフ/おどるキノコ村の時空大冒険(パラレルアドベンチャー)』のリブート版を大きく上回っている。
これら2作品は国内でそれぞれ約1,200万ドル(約17.9億円)前後のオープニング興収と予測されている(むしろもっと悪くてもおかしくなかったと言える)。
なお、『スーパーマン』と同様に、前週からの継続上映作品である『ジュラシック・ワールド/復活の大地』も依然として強い競争力を保っており、国内で2億7,500万ドル(約409億円)到達を視野に入れつつ、安定して2位にとどまっている。
『スーパーマン』の公開2週目の興行推移に注目が集まっており、今週末には、今年初めに全世界興行収入3億8,300万ドル(約570億円)で封切りを終えたマーベルの『サンダーボルツ*』の最終成績を超える可能性が高いと見られている。
また、マーベルの2025年もう一つの作品『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』も大きな成果は上げられず、全世界興収は4億1,500万ドル(約618億円)にとどまった。
『スーパーマン』は、国内で5,600万〜5,700万ドル(約83~85億円)の週末興行収入を見込まれており、これは前週比で54~55%の減少となる見通しである。それにより、公開から10日間の国内累計は2億3,400万ドル(約344~349億円)前後となると予測されている。
この落ち幅はスーパーヒーロー映画としては比較的良好な数字であり、口コミの評判が良く、平日興行も好調だったことが要因とされている。
マーベルは、7月25日に公開される『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』によって、再び勢いを取り戻すことを狙っている。この新作の公開までは、『スーパーマン』が劇場を独占する1週間の猶予がある。
いずれの作品も、自社フランチャイズの再始動を試みるビッグタイトルである。
コロンビア・ピクチャーズおよびスクリーン・ジェムズ製作によるR指定ホラー映画『ラストサマー(原題:I Know What You Did Last Summer)』は、木曜のプレビュー上映で220万ドル(約3.3億円)を含む金曜日単日で580万ドル(約8.6億円)を記録した。
ジェニファー・ラブ・ヒューイットとフレディ・プリンゼ・ジュニアが、オリジナル作品で演じた役を再び演じており、今回の新作では、マデリン・クライン、チェイス・スイ・ワンダース、ジョナ・ハウアー=キング、ティリク・ウィザーズ、サラ・ピジョン、Gabbriette Bechtelなど、多くの新キャストが加わっている。
物語は、1997年のオリジナル映画と同様、ある事故死を隠そうとする若者たちのグループを描いており、オリジナルから30年後が舞台である。1年後、その中の一人に、あの不気味なメッセージ「I Know What You Did Last Summer(去年の夏、お前がやったことを知っている)」が届く。そして間もなく、漁師用のレインコートと帽子を身に着け、金属のフックを手にした殺人者が、彼らを一人ずつ惨殺していく。若者たちは、1997年の伝説的事件「サウスポート虐殺」の生存者であるヒューイットとプリンゼのキャラクターに助けを求めることになる。
批評家たちはこのリブート版を好意的には受け取っておらず、Rotten Tomatoesのスコアは現在33%である。観客による評価もCinemaScoreでC+と低めであり、『ラストサマー(原題:I Know What You Did Last Summer)』は、近年のホラー映画に対する“観客疲れ”の最新の犠牲者になる可能性がある(なお、『スーパーマン』は、スーパーヒーロー映画が抱える同様の“疲れ”を今のところ回避している)。
※Rotten Tomatoes(ロッテントマト)とは、映画のレビューを集計・公開するアメリカのウェブサイト
一方、『劇場版スマーフ/おどるキノコ村の時空大冒険(パラレルアドベンチャー)』は木曜プレビュー上映を行わず、金曜日に正式公開され、400万ドル(約5.9億円)の興収を記録した。このアニメーションのファミリー映画も批評家からの評価は芳しくないが、観客からはCinemaScoreでB+を獲得している。
声の出演には、スマーフェット役として初めて参加したリアーナのほか、ニック・オファーマン、ナターシャ・リオン、サンドラ・オー、アレックス・ウィンター、ビリー・ロード、マヤ・アースキン、ジョン・グッドマン、カート・ラッセル、ジミー・キンメルなど、豪華キャストが名を連ねている。
クリス・ミラーが監督を務めた『劇場版スマーフ/おどるキノコ村の時空大冒険(パラレルアドベンチャー)』は、8年ぶりの劇場版シリーズ新作である。スマーフェット役を演じるリアーナの影響もあり、本作はダンスと音楽に満ちた内容となっている。
物語は、スマーフェットがリーダーを救出するためのミッションを率いるところから始まる。彼女たちは現実世界へと足を踏み入れ、パリ、ミュンヘン、オーストラリアのアウトバックなどを旅することになる。
旅の途中で、スマーフたちはスヌータープーツ(Snooterpoots)と呼ばれる、小さくて羽のあるミニオンのような生き物たちに出会う。そのリーダーの声を務めているのは、ナターシャ・リオンである。
(日本円表記は2025年7月20日のレートで換算しています)
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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