ジェームズ・ガンが語る、ヘンリー・カヴィル『スーパーマン』降板の真相とは

ジェームズ・ガン監督は、俳優のヘンリー・カヴィルにスーパーマン役での復帰がないことを伝えた瞬間について、明かしている。
最近出演したジョシュ・ホロウィッツによるポッドキャスト『Happy Sad Confused』の中で、DCスタジオの責任者であるガンは、カヴィルが「復帰する」と発表してから約2か月後に“復帰しない”と発表された経緯について、混乱のあったタイムラインを簡単に説明した。
「我々は、DCスタジオの仕事を引き受けるかどうかを検討していて、デヴィッド・ザスラフ(ワーナー・ブラザース・ディスカバリーCEO)や法務関係者たちと話し合い、自分たちの契約条件を詰めていた」と彼は振り返った。「そして、契約が正式に締結されたその日、スタジオ側が突然“カヴィルが復帰する”という発表を出したのだ」
ガンは、そのニュースに驚かされたことを率直に認めている。
「私は『何が起きてるんだ?』って感じだった。だって、我々は計画を知っていたし、その計画とは“スーパーマン”をやることだったからだ」と彼は語った。ここで彼が言及しているのは、デヴィッド・コレンスウェットが主演を務める2025年の新作映画『スーパーマン』のことである。
「本当に不運だった。私は『この可哀そうな男…』と思った。そしてピーター・サフラン(映画プロデューサー)と私は、『正しいことをするには、彼(カヴィル)とちゃんと座って話をするべきだ』と考えた」とガンは語った。
「それで我々は彼と会い、話をした。彼は本当に礼儀正しい紳士で、素晴らしい人だった。彼はこう言った。『ただひとつお願いしたいのは、発表をあなた達からではなく、自分自身の口から伝えさせてほしい』と」
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の脚本・監督としても知られるガンは、カヴィルにその知らせを伝えたことについて、「彼にとって本当に不公平だったし、本当に残念な出来事だった」と述べている。
そのうえで彼は、当時の背景についても触れ、「DCで自分たちのやりたいことを推し進めようとした外部の勢力が存在していて、彼らが自分たちの思い通りに事を運ぼうとしていた。しかしそれは、我々の構想には最初から含まれていなかった」と説明した。
ジェームズ・ガン版『スーパーマン』の主演には復帰しなかったものの、ヘンリー・カヴィルと新スーパーマン役のデヴィッド・コレンスウェットは、役の引き継ぎ前に連絡を取り合っていた。
コレンスウェットは、映画のロンドン・プレミアで次のように語っている。
「私は、過去にスーパーマンを演じた二人、ヘンリー・カヴィルとタイラー・ホークリンと手紙を交わすという光栄な経験をさせていただきました。おもしろいことに、二人ともそれぞれの言葉で『アドバイスしようとは思っていない、楽しんで演じてほしい』というニュアンスを伝えてくれました。とても勇気づけられるやり取りでしたし、いつか直接お会いできるのが楽しみです。皆で一堂に会する日が来たら、素晴らしいことでしょう」
また、ホストのジョシュ・ホロウィッツが「カヴィルをDCユニバースに別の役で再キャスティングするのは混乱を招くのでは?」と尋ねたところ、ガンはこう答えている。
「いや、別のキャラクターとしてなら?まったくそんなことはない。実はあの日、彼本人ともその話をした。ヘンリーを別の何かにぜひ出演させたいと思っているよ」
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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