河瀨直美監督の新作『たしかにあった幻』、屋久島を舞台にロカルノ映画祭で世界初上映へ

『たしかにあった幻』© CINEFRANCE STUDIOS - KUMIE INC.
『たしかにあった幻』© CINEFRANCE STUDIOS - KUMIE INC.
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河瀨直美監督の新作映画『たしかにあった幻』が、スイスで開幕する第78回ロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に追加された。この発表により、コンペ部門の正式出品作品は全18本となった。

本作は、日本、フランス、ルクセンブルク、ベルギーによる国際共同制作。主演はヴィッキー・クリープスで、彼女はエグゼクティブ・プロデューサーも兼ねている。

物語は、欧米に比べて臓器移植への理解や受け入れが進んでいない日本に、フランス人の心臓移植部門のコーディネーター・コリーが派遣されるところから始まる。彼女は現地の病院で移植医療の改善に尽力する一方で、屋久島出身の写真家・ジンとともに暮らしている。ジン役には佐藤寛一郎が出演する。

主演のクリープスは、本作について次のように語っている。

「私は映画を作るとき、目に見えない糸に導かれているように感じます。今回の作品では、その糸が私を屋久島の原生林へ、そして子どもの頃のやさしい記憶の中へと連れていってくれました。現実と過去の狭間を行き来しながら、私は“愛”という謎めいた感情に惹かれていったのです。」

『たしかにあった幻』は、現地時間8月15日(金)にロカルノでワールドプレミアを迎える。

本作は、アッバス・ファデル、アブデラティフ・ケシシュ、アレクサンドレ・コベリゼ、三宅唱らの新作とともに最高賞「金豹賞(Pardo d’Oro)」を争う。審査員長は、カンボジアの名匠リティ・パンが務める。

第78回ロカルノ国際映画祭は、2025年8月6日から16日まで開催される。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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