マーティン・スコセッシの軌跡を追うドキュメンタリー『Mr. Scorsese』初映像解禁──Apple TV+で10月17日配信開始

『Mr. Scorsese(原題)』 COURTESY OF APPLE TV+
『Mr. Scorsese(原題)』 COURTESY OF APPLE TV+
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Apple TV+は、名匠マーティン・スコセッシの人生とキャリアを描く、レベッカ・ミラー監督による全5話のドキュメンタリー『Mr. Scorsese(原題)』の初公開映像を解禁した。

映像では、スコセッシやスティーヴン・スピルバーグらが、1976年『タクシードライバー』の編集や検閲を巡る危機について回想し、公開を守るためにスコセッシがどれほどの覚悟で臨んだかが描かれている。この作品は、公開中止寸前まで追い込まれていたのである。

『タクシードライバー』(1976) 写真: EVERETT COLLECTION

「連中はこの映画を台無しにするだろう。ならば僕が台無しにしてやる。だが台無しにする前に、盗み出してしまおうと思った」──とスコセッシは語っている。

プレスリリースによると、このドキュメンタリーシリーズは「スコセッシの多彩な人生経験が、彼の芸術的ビジョンにどのような影響を与えたのかを探るものであり、彼が手がけた映画がその独創性で世界を驚かせてきた歩みを描く。ニューヨーク大学時代の学生映画制作という初期の経験から現在までをたどり、人間の本質における善と悪の位置づけなど、スコセッシが魅了され続けてきたテーマを掘り下げていく」という。

『グッドフェローズ』(1990年)撮影現場での(左)ロバート・デ・ニーロと(右)マーティン・スコセッシ Warner Bros./Courtesy Everett Collection
『グッドフェローズ』(1990年)撮影現場での(左)ロバート・デ・ニーロと(右)マーティン・スコセッシ Warner Bros./Courtesy Everett Collection

本作はスコセッシ本人への長時間インタビューや、これまで未公開であった関係者へのインタビュー、監督の私的資料へのアクセスを含んでいる。

登場するのは、スティーヴン・スピルバーグ、ロバート・デ・ニーロ、ダニエル・デイ=ルイス、レオナルド・ディカプリオ、ミック・ジャガー、ロビー・ロバートソン、セルマ・スクーンメイカー、シャロン・ストーン、ジョディ・フォスター、ポール・シュレイダー、マーゴット・ロビー、ケイト・ブランシェット、ジェイ・コックス、ロドリゴ・プリエトら、長年の友人、家族、そして長く作品を共にしてきた協力者たちである。

レオナルド・ディカプリオ、マーティン・スコセッシ 写真:Noam Galai/FilmMagic
マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオ 写真:Noam Galai/FilmMagic

ミラー監督は声明の中で「この企画は映画監督にとって夢のようなものだった。マーティン本人から、数々の作品を共にした協力者、親しい友人や家族まで、映画界の伝説的人物たちにこれほど深くかかわれたことは本当に特別だ。彼がこのドキュメンタリーの制作を私に託してくれたことを光栄に思うし、この作品は熱心なスコセッシファンはもちろん、失敗を経験しながらも夢を追い続けてきたすべての人の心に響くと信じている」と述べている。

マーティン・スコセッシ 写真: ANDREAS RENTZ/GETTY IMAGES
マーティン・スコセッシ 写真: ANDREAS RENTZ/GETTY IMAGES

彼女は続けてこう語っている。「『Mr. Scorsese(原題)』の一部を先行公開できることに胸が高鳴る。本作には、『タクシードライバー』にまつわるこれまで一度も語られたことのない神話的な逸話の真実が含まれている。そして、マーティンの芸術への情熱と粘り強い努力によって、この映画が本来の姿を保ち、最終的に史上もっとも文化的に重要な作品のひとつとなった経緯も描かれている」

『Mr. Scorsese(原題)』は、2025年10月17日にApple TV+で配信予定である。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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