世界が注目するインド映画『Coolie』とは?ラジニカーント主演、北米で9億円突破の記録的大ヒット!|見どころ&タミル映画の魅力を徹底紹介

インド映画『Coolie』より
インド映画『Coolie』より 写真:THR India
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今、インド映画界で絶大な注目を集めている最新アクション大作『Coolie(クーリー)』。インドの名優ラジニカーント主演、ヒット作を次々と発表するローケーシュ・カナガラージ監督の初のコラボレーション作品だ。

2025年8月14日よりインド国内および北米で劇場公開が開始した本作は現在、世界の興行収入ランキングでも好成績をたたき出している。

インド映画『Coolie』撮影現場でのラジニカーントとローケシュ監督
映画『Coolie』撮影現場でのラジニカーントとローケーシュ・カナガラージ監督 写真:THR India

北米でも記録的ヒット!劇場興行収入トップ10入り

『Coolie』は公開からわずか4日で北米の興行収入ランキングトップ10入りを果たし、約610万ドル(約9億円)を記録。歴代インド映画の北米興収ランキングで第3位にランクインし、ラジニカーントの代表作『2.0(邦題:ロボット2.0)』(2019年日本公開)の記録も超えた。

この記録は、タミル映画としては異例の大成功といえる。公開日には先行上映分だけで304万ドル(約4.5億円)の興行を達成しており、北米のインド映画ファンの熱狂ぶりがうかがえる。

映画『Coolie』で初のコラボレーション、ラジニカーント とローケシュ監督
今回が初のコラボレーションとなったラジニカーント(右)とローケーシュ・カナガラージ監督(左) 写真:THR India

ラジニカーント × ローケーシュ・カナガラージによる新たな挑戦

『Coolie』は、2019年から企画が進められ、長い構想期間の末に2023年に正式発表。ラジニカーント演じる元金密輸人デーヴァが、かつての仲間を再結集するストーリーで、ユーモアと感情表現を巧みに組み込んだアクションスリラーとなっている。

ヴィンテージの金時計が象徴的なモチーフとして登場し、ナーガールジュナ・アッキネーニやボリウッドのスーパースター、アーミル・カーン(カメオ出演)ら豪華キャストも話題を呼んでいる。また、映画『マスター 先生が来る!』など、数々の人気作品を手がけたアニルド・ラヴィチャンダルが担当する音楽にも注目だ。

映画『Coolie』撮影時のラジニカーント
映画『Coolie』撮影時のラジニカーント 写真:THR India

1日最大1000人規模の撮影現場

ローケーシュ・カナガラージ監督が『THR India』に語ったところによれば、『Coolie』の撮影には1日あたり700~1000人のキャスト・スタッフが参加。製作はカラニシ・マラン率いるSun Picturesが務め、撮影はハイデラバード、チェンナイ、ヴィシャカパトナム、バンコクなど複数のロケーションで行われた。

ラジニカーントの舞台裏

監督は「本作は港湾や労働者をテーマにした物語であり、ラジニカーントへの敬意が常に現場にあった。彼はいつも予定時刻より早く現場に到着していて、撮影が終わってから4か月経つが、いまだに彼を恋しく思う」と振り返っている。また、現在製作中のラジニカーント主演最新作『ジェイラー2』の撮影現場に、時間を見つけては訪れているという。

ラジニカーント自身は『Coolie』の撮影期間中、毎日2時間を自伝の執筆に費やしていた。74歳になっても変わらないラジニカーントの真摯な姿勢に、ファンは改めて彼への愛情を深めるはずだ。

ローケシュ監督、プージャー・ヘーグデー(Pooja Hegde)、映画『Coolie』撮影現場にて
(左から)ローケーシュ・カナガラージ監督、プージャー・ヘーグデー、映画『Coolie』撮影現場にて 写真:THR India

タミル映画とは?日本人にも知ってほしい背景と人気の理由

インド映画と聞けば、まずは「ボリウッド(ヒンディー語映画)」を思い浮かべる方も多いだろう。しかし南インドで制作される「タミル映画」は、ボリウッドに匹敵し、近年は世界的な評価も高い。

タミル映画の特徴は、社会性と娯楽性の融合、そして力強いアクション演出にある。その源流には、スター俳優による圧倒的な存在感と、庶民的な親しみやすさを兼ね備える作品作りへの徹底的なこだわりがある。

ラジニカーント(愛称:ラジニ)はまさにその象徴的人物であり、圧倒的なカリスマ性と庶民的な親しみやすさと映画で見せる豪快なアクションや独特の台詞回しで、長年ファンを熱狂させてきた。インド国内では「スーパースター」と称され、世代を超えて圧倒的な人気を誇る。

さらに、ローケーシュ・カナガラージ監督は、タミル映画界に革新をもたらす存在として注目されている。彼の作品は従来のマサラ映画(複数のジャンルを混ぜた作品)の枠を超え、スタイリッシュで国際水準のサスペンスやアクションを描く点で若い世代から支持を集めている。

映画『Coolie』は、そんなタミル映画の魅力を盛り込み、“ラジニ・フィーバー”を世界に再確認させる作品だ。現時点で日本での上映劇場は池袋HUMAXシネマズ(8月15日より上映)のみとなっているが、ぜひとも日本の観客にもこの熱狂とドラマを堪能してほしい。

【映画『Coolie』公式予告編】

※本記事はハリウッド・リポーター・インドの記事から抄訳・要約しました。

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