スクリーンで輝く運動神経は本物?ケビン・コスナーからゼンデイヤまでのハリウッドスターのスポーツ力を徹底採点

スポーツ映画やドラマが愛される理由は明快だ。勝負の行方という分かりやすい緊張感、キャラクター同士のドラマ、応援したくなるヒーローと敵役——観客が感情移入しやすい要素が揃っている。
しかし、スクリーンの中で躍動する俳優たちが、実際に演じているアスリート並みの運動能力を持っているかは疑問だ。徹底したトレーニングや編集技術で補われており、中には“ごまかし”に近いケースも見られる。
そこでハリウッド・リポーターは、映画・ドラマに登場した俳優たちの“スポーツ力”を「オールスター級」か「アマチュア級」かで判定。その結果を紹介する。
ケビン・コスナー — 『さよならゲーム』『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』
ここ40年で最も説得力ある“野球選手役”と言われるケビン・コスナー。『さよならゲーム』ではメジャーに届きそうで届かない捕手をリアルに演じ、『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』では引退を控えた投手が完全試合に挑む姿を好演。『ティン・カップ』ではゴルフの腕前も披露し、その自然なフォームで観客を納得させた。
判定:オールスター級
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ゼンデイヤ、ジョシュ・オコナー、マイク・ファイスト — 『チャレンジャーズ』
ルカ・グァダニーノ監督によるテニス映画『チャレンジャーズ』。俳優陣は事前にコートで長時間練習を積んだが、実際の試合シーンではボールを打っていない場面が多く、撮影テクニックで補われていることが明らかだ。見栄えは華やかだが、アスリートとしてのリアリティは一歩及ばず。
判定:アマチュア級
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ロリ・ペティ — 『プリティ・リーグ』
主演はジーナ・デイヴィスだが、妹役を演じたロリ・ペティの運動センスは抜群。バッティング、送球、走塁のすべてに説得力があり、共演者の中でもひときわスポーツらしさが際立った。
判定:オールスター級
マイケル・B・ジョーダン — 『クリード』シリーズ
迫力ある試合シーンは巧みな編集が支えているが、それだけでは成立しないのがボクシング映画だ。ジョーダン自身の素早いパンチ、的確な構え、力強い動きがあってこそ観客を納得させる。彼はドラマ『フライデー・ナイト・ライツ』で高校アメフト選手も演じており、幅広い運動センスを証明している。
判定:オールスター級
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ジェイミー・フォックス — 『エニイ・ギブン・サンデー』
オリバー・ストーン監督のフットボール映画は少々誇張気味だが、フォックスは元高校QB。ベンチ要員からスター選手へ成長する姿を、スムーズなスローイングフォームと身体能力で裏打ちした。
判定:オールスター級
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ヒラリー・スワンク — 『ミリオンダラー・ベイビー』
クリント・イーストウッド監督作でオスカーを受賞したヒラリー・スワンク。撮影前に徹底的なトレーニングを積み、リング上でのフットワークやパンチフォームは本物のボクサーそのもの。悲劇的な結末の説得力を高めたのも、その“身体のリアリティ”だった。
判定:オールスター級
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アダム・サンドラー — 『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル』
ホッケー選手出身という設定を活かした“ぶっ飛び打法”でゴルフに挑むキャラクター。映画的には痛快だが、プロのゴルファーが真似しないのも当然。リアリティより笑いを優先したプレーだ。
判定:アマチュア級
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クリスト・フェルナンデス — 『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』
コメディ作品ながら、彼のプレーは本物。メキシコでプロ契約した経験を持ち、膝のケガで引退したものの技術は健在。作中の“フットボール・イズ・ライフ!”というキャラクターをリアルに体現した。
判定:オールスター級
ウェズリー・スナイプス&ウディ・ハレルソン — 『ハード・プレイ』
ストリートバスケのハスラーを演じた2人。身長は低めでも、ドリブルやシュートには十分な説得力があり、プロ選手との共演シーンでも違和感がない。映画の“騙し合い”をリアルに見せた運動センスは見事だ。
判定:オールスター級
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ロドニー・デンジャーフィールド — 『ボールズ・ボールズ』
演じるのは“ゴルフが苦手な大富豪”。そのため下手くそなスイングが逆にリアルで笑いを誘った。わざとアマチュアっぽく見せて成功した稀有な例である。
判定:アマチュア級(意図的)
ウォルター・マッソー&ティム・ロビンス — 『がんばれ!ベアーズ』『さよならゲーム』
どちらも名作野球映画だが、演じた投手のフォームはあまりにも不自然。特にロビンスは「豪腕だけど頭脳ゼロ」なキャラクターを投球動作で表現してしまった印象だ。マッソーの投球シーンも「語らない方がいい」レベル。
判定:アマチュア級
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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