注目の俳優が若きスタローン役に!映画『ロッキー』誕生秘話を描く新作が始動

Amazon MGM Studiosが製作する新作映画『I Play Rocky(原題)』で、若き日のシルヴェスター・スタローンを演じるのは俳優アンソニー・イッポリトに決定した。監督は『グリーンブック』でアカデミー賞を受賞したピーター・ファレリー。劇場公開を前提に製作が進んでいる。
イッポリトはこれまで、ドラマ『ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男』でアル・パチーノを演じ、Netflix映画『パープル・ハート』や『ピクセル』『ノット・フェイド・アウェイ』などに出演してきた新鋭である。今回のキャスティングは、彼が自ら制作したオーディションテープをプロデューサーに送りつけた積極的なアプローチによるものだという。その熱意は、まさに“ロッキー”そのものであると評されている。
本作が描くのは、1976年に公開され、アカデミー賞作品賞を受賞した映画『ロッキー』が誕生するまでの裏側である。当時無名の俳優だったスタローンは、脚本を自ら書き上げ、主役は自分以外には演じられないと強く主張した。資金難や配給側の反対に直面しながらも妥協せず、主演の座を勝ち取ったその姿は、作品自体のテーマである「負け犬の逆襲」と重なるものがあった。
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『ロッキー』シリーズ(『クリード』含む)はその後、全世界で累計17億ドル(約2兆5,000億円)以上を稼ぎ出す巨大フランチャイズに成長した。『クリード』スピンオフも含め、スポーツ映画の歴史に残る成功例である。スタローン自身が「自分はこの物語を演じるために生まれてきた」と信じ抜いた結果が、映画史に残る奇跡を生んだのである。
『I Play Rocky』はその奇跡の舞台裏を、ドラマチックに描く作品だ。脚本はピーター・ギャンブル、プロデューサーにはトビー・エメリッヒ(元ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ・グループ会長)らが名を連ねる。イッポリトがスタローンをどう体現するのかに注目が集まっている。
イッポリトはこれまで、1970年代の映画製作秘話を描いた『ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男』でパチーノ役を演じた経験がある。同作は『ゴッドファーザー』誕生の舞台裏を描いた作品であり、今回もまた“映画の裏側を演じる”役どころとなる。パチーノに続きスタローンと、2大映画レジェンドを若き日に演じることになる点も大きな話題だ。
本作『I Play Rocky』は、単なる伝記映画ではなく、夢を諦めずに突き進んだ一人の俳優の物語であり、同時にハリウッド映画史に刻まれた「究極のアンダードッグ・ストーリー」を再現する試みである。イッポリトの執念とスタローンの情熱が重なり合い、観客に再び『ロッキー』の感動を呼び起こすことが期待されている。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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