『裸の銃を持つ男』オリジナル版監督がリーアム・ニーソン版リブートに苦言|「金儲けのために作られた作品」
『裸の銃を持つ男』オリジナル版(1988)の監督を務めたデヴィッド・ザッカー氏。彼は今年公開されたリーアム・ニーソン主演のリブート版を気に入っていないようだ。
最近、雑誌のインタビューに応じたザッカーは、セス・マクファーレンのリブート版を「完全な失敗」と酷評した。
「私は兄のジェリー、仕事仲間のジム・エイブラムスと50年ほど前にパロディ風コメディを作り始めました。そしてそれは独自のスタイルとして確立されたのです。私たちは我ながらとても上手く映画を撮りました。そのために、人々はそのスタイルが簡単に制作できるかのように勘違いしました。だから、たとえばセス・マクファーレンのように『裸の銃を持つ男』をコピーしようとして完全に失敗するんです」
マクファーレンによるリブート版『裸の銃を持つ男』ではリーアム・ニーソンが主人公フランク・ドレビン・Jr.を演じる。なお、フランク・Jr.はオリジナル版の主人公、フランク・ドレビン刑事(演:レスリー・ニールセン)の息子という設定だ。この配役に対しても、ザッカーは「レスリー・ニールセンを置き換えることなど不可能」と噛みついた。
さらに、ザッカーが特に不満を持つのが、リブート版の制作コストだ。同作は制作に4200万ドルを費やしている。この額は、ハリウッド全体としてみればそれほど高額とはいえない。しかし、監督はオリジナル版が1500万ドルで制作されたことに触れた上でこう述べた。
「コメディ映画はそんなにお金をかけて作るようなものじゃありませんよ。小手先の技術で誤魔化すのも御法度です。そもそも、超大作とコメディは相容れないものなのです。ですが、リブート版『裸の銃を持つ男』は私たちのスタイルを真似ようとして、莫大な予算を費やしながら至るところに小手先の技術を使っていますよね」(※もっとも、インフレ率を補正すれば当時の1500万ドルは現在でおよそ4100万ドルなので、それほど差はないことになる。)
最終的にザッカーは、リブート版が「金儲けのために作られた作品」だと辛辣な評価を下した。
かねてからザッカーは、リブート版『裸の銃を持つ男』に対してたびたび不満を表明していた。果たして、両者のわだかまりが解ける日は来るのだろうか。
※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら。
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