大地真央、小篠綾子さんの生涯描く『ゴッドマザー』で映画初主演「心を込めて生きたい」と気合
俳優の大地真央が、日本のファッションデザイナーの草分け的存在である小篠綾子さん役で映画に初主演する。タイトルは『ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯〜』。実に15歳から92歳までを演じる予定で、今月中旬のクランクインを前に「魅力あふれるゴッドマザーの生涯を、心を込めて生き抜きたい」と気合を入れている。
綾子さんは呉服店の長女として生まれ、女学校を中退後、紳士服店や生地店などで修業。1934年、ミシン1台で大阪・岸和田に洋装店を開業した。テーラーだった夫が戦病死後、後に世界的デザイナーとなるヒロコ、ジュンコ、ミチコの3姉妹を女手一つで育て上げた。74歳で自身のブランド「アヤコ・コシノ」を設立したことでも話題となった。
大地はオファーを受けた際、「そんな凄い方の人生を映像で演じるなんて、私なんかには恐れ多くて到底無理と思いました」と躊躇(ちゅうちょ)。しかし、「綾子さんに関する書籍を拝読しているうちに、たくましくて、好奇心旺盛で、明るく前向き、その上、乙女な一面も持ち合わせているという魅力に魅かれていき、やらせていただきたい思いがどんどん募った」と決意した。
綾子さんの生涯は、尾野真千子が主演した11年10月~12年3月のNHK朝のテレビ小説「カーネーション」でドラマ化されている。昨年、初舞台から50周年を迎えた大地が、初の映画主演でいかなるゴッドマザーぶりを見せるか注目だ。
また、3姉妹はそれぞれ黒谷友香、鈴木砂羽、水上京香が演じる。ヒロコ役の黒谷は大阪生まれで、小篠家と実家も近く「改めて不思議なご縁を感じています」と感激。「カーネーション」にも出演しており、「デザインや絵画を通じ、世界を動かす大きなエネルギーとバイタリティをお持ちのコシノヒロコさんを、役を通じて生きてみたい」と意欲を見せた。
ジュンコ役の鈴木は「ジュンコ先生のことは、アーティストとしてとても尊敬しております。俳優として、とても挑戦しがいのあるお役に心が震えております」、ミチコ役の水上も「とても素晴らしい先輩方と共演させていただくことに身の引き締まる思いですが、本当の家族のような濃い時間を過ごせたらと思っております」と話した。
監督は、2017年『カメラを止めるな!』の撮影で知られる曽根剛。公開は来年初夏を予定している。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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