北野武監督の新作映画をAmazon MGM スタジオが製作「新たな挑戦にワクワク」

Amazon MGM スタジオのジェームズ・ファレル(左)と握手を交わす北野武監督(右)
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Amazon MGM スタジオが19日、北野武監督が脚本・主演も兼ねる新作の長編映画を製作することを発表した。ヴェネチア国際映画祭の金獅子賞に輝いた1997年『HANA-BI』、同銀獅子賞(監督賞)を獲得した2003年『座頭市』など高い評価を受ける「世界のキタノ」と、かつて『007』をはじめ『ロッキー』『ロボコップ』など人気シリーズを生み出した老舗スタジオとのタッグは注目を集めそうだ。

同スタジオはAmazonが買収後、アカデミー賞脚色賞を受賞した2023年『アメリカン・フィクション』などアメリカ国内でのコンテンツのほか、各国の優秀なクリエイターの作品を世界に届ける「Home for Talent(才能が集まる場所)」をビジョンに掲げ、国際的なコンテンツを世界に向けて展開してきた。北野監督の新作はそのプロジェクトの一環で、節目の20作目となる。

タイトルやストーリーの詳細、公開時期や形式などは未発表。だが、北野監督は「映画を撮り始めて数十年がたちましたが、Amazon MGM スタジオとタッグを組むのは自分自身にとっても新たな挑戦でワクワクしています。現在鋭意制作中なので、続報にご期待ください」と自信のコメントを寄せた。

Amazon MGM スタジオのインターナショナル・オリジナル責任者ジェームズ・ファレルは、「日本が誇る世紀の鬼才とタッグを組めることは新しい挑戦でありながら、まさに我々が目指している理想の形です。Amazon MGMスタジオとの取り組みで“世界のキタノ”がどのように暴れてくださるのか、とても楽しみにしています」と期待している。

北野監督は昨年11月に日本外国特派員協会で行った前作『首』の記者会見で、「暴力映画におけるお笑いをテーマにした新作の製作に入っている」と発言。通常のバイオレンス映画を撮り、同じストーリー、キャストでパロディー映画を撮って二部構成にする野心的な試み。「なかなか難しいが、パロディーに対する新しいものとしてどうにかなりそう」とも話していた。

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これが今回の新作になるかは不明だが、MGMのノウハウとAmazonの資金力を考えれば実現は十分に可能。北野監督の新境地に期待は高まるばかりだ。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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