第30回クリティクス・チョイス・アワード:受賞一覧
![ショーン・ベイカー、デミ・ムーア、エイドリアン・ブロディ、ジョン M. チュウ監督. KEVIN WINTER/GETTY IMAGES FOR CRITICS CHOICE ASSOCIATION](https://hollywoodreporter.jp/wp-content/uploads/2025/02/GettyImages-2198284835-GettyImages-2198283267-GettyImages-2198283652-GettyImages-2198282676.jpg.webp)
アカデミー賞の前哨戦の1つとしても注目されている、第30回クリティクス・チョイス・アワードの映画部門とTV部門の受賞者が米時間金曜の夜に発表された。
女優でコメディアンでもあるチェルシー・ハンドラーが司会を務め、サンタモニカのバーカー・ハンガーで開催された。
ハンドラーは、2025年1月に発生したロサンゼルスの山火事による惨状を取り上げ、山火事と最前線で闘っているに感謝の意を表し、深刻な雰囲気で幕を開けた。冒頭で彼女は、「私たちが見たもの、そして失ったものの大きさは、ほとんど想像を絶するものでした」と語り、グラミー賞や他の賞の授賞式が、救援活動のための資金集めに尽力したように、クリティクス・チョイス・アワードでも放送中の画面にQRコードを表示し、視聴者が火災で被害を受けた人々に寄付できると説明。
この火災により、少なくとも29人が死亡し、5万エーカー以上が焼失している。
司会者のハンドラーは、LAと米国全体における厄介な最近の出来事について語り、目を覚ますと 「どんなニュースが私たちを失望させ、恐怖に陥れるのか 」わからないと話し、ブレイク・ライヴリーとジャスティン・バルドーニの間で進行中の法廷闘争の 「気晴らし 」に感謝していると話し、両者に 「感謝 」を述べた。
ハンドラーは続けて、映画『ウィキッド ふたりの魔女』と主演のシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデ、『ベイビーガール』と主演のニコール・キッドマン、『ANORA アノーラ』と主演のマイキー・マディソンなど、今年のノミネート作品にスポットを当て、後者の作品はメラニア・トランプの物語だとジョークを飛ばした。
最初の受賞者ペアである『シュリンキング:悩めるセラピスト』のマイケル・ユーリーと『Hacks』のハンナ・エインビンデルが、ともに登壇し、「トランスの命は重要だ」と宣言した。ユーリーは、彼と彼の妹がクィアであることをカミングアウトした際に両親がどのように彼を支えたかについて話し、クィアの子供たちを支援するすべての人々に感謝していると述べた。
この発言は、ドナルド・トランプ大統領の政権が数々の大統領令でトランス・コミュニティを標的にしていることを受けてのことだ。今週初めには、レディー・ガガが2025年グラミー賞でトランスの人々への支持を表明した。
ハンナ・エインビンデルもまた、スピーチで政治的な発言をし「化石燃料産業は(気候)危機の責任を負っており、彼らが作った混乱の代償を払う必要がある」と気候変動について語った。
第30回クリティクス・チョイス・アワードでは『教皇選挙』と『ウィキッド ふたりの魔女』は、最高賞の作品賞を含む11部門でノミネートされ、今年の映画賞候補をリードしている。『デューン 砂の惑星PART2』と『エミリア・ペレス』がそれぞれ10部門、『ブルータリスト』が9部門、『Anora』と『The Substance』がそれぞれ7部門でノミネートされた。
TV部門では、『SHOGUN 将軍』が6部門でノミネートされ、『アボット・エレメンタリー』『ディスクレーマー 夏の沈黙』『Hacks』『ザ・ディプロマット』『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』がそれぞれ4部門でノミネートされた。
同番組は、以前の本拠地であるCWからNBCユニバーサルのケーブルネットワークに移ったことで「E!」にて放送された。当初、クリティクス・チョイス・アワード授賞式は2025年1月14日に行われる予定だったが、ロサンゼルスで発生した山火事の影響で1月26日に延期され、その後さらに2月7日へと延期されていた。
「E!」は司会者ハンドラーの深夜トーク番組『チェルシー・レイトリー』の元ホーム局でもあり、「CWよりもE!の方が、より多くのことをやり過ごせるような気がするか」と尋ねられたハンドラーは、米ハリウッド・リポーターに「私はどこにいても、必要なことから逃げるのが得意なの。今回は、何年も前に別れた元恋人のところに戻るから、特に楽しいわ」と答えていた。
ハンドラーは式典冒頭に『チェルシー・レイトリー』の司会を務めていた時のことに触れ、10年前に司会を務めていた時は、深夜に番組を持つ唯一の女性だったと語った。「私たちはここまで来たのよ」と言い、架空の深夜トーク番組『Hacks』のストーリーは、ハリウッドが女性に深夜トーク番組を与えるのに1番近いと冗談を言った。
以下第30回クリティクス・チョイス・アワードの受賞者、受賞作品。
【映画部門】
作品賞
『ANORA アノーラ』
主演男優賞
エイドリアン・ブロディ『ブルータリスト』
D.© Universal Pictures
主演女優賞
デミ・ムーア『The Substance』
助演男優賞
キーラン・カルキン『リアル・ペイン~心の旅~』
助演女優賞
若手俳優賞
メイジー・ステラ 『マイ・オールド・アス ~2人のワタシ~』
アンサンブル演技賞
『教皇選挙』
監督賞
ジョン・M・チュウ『ウィキッド ふたりの魔女』
脚本賞
コラリー・ファルジョー『The Substance(原題』
脚色賞
ピーター・ストローハン 『教皇選挙』
撮影賞
ジェアリン・ブラシュケ『ノスフェラトゥ』
美術賞
ネイサン・クロウリー、リー・サンデルズ『ウィキッド ふたりの魔女』
編集賞
マルコ・コスタ『チャレンジャーズ』
衣装デザイン賞
ポール・タゼウェル『ウィキッド ふたりの魔女』
ヘア&メイクアップ賞
『The Substance』ヘア&メイクチーム
視聴効果賞
アニメ映画賞
『野生の島のロズ』
コメディ映画賞 同点タイ
『リアル・ペイン~心の旅~』
『デッドプール & ウルヴァリン』
外国語映画賞
『エミリア・ペレス』
歌曲賞
「Mi Camino」 – 『エミリア・ペレス』; 作詞・作曲:クレモン・デュコル、カミーユ
作曲賞
トレント・レズナー、アッティカス・ロス『チャレンジャーズ』
【ドラマ部門】
ドラマシリーズ作品賞
『SHOGUN 将軍』 (FX / Hulu)
ドラマシリーズ主演男優賞
真田広之『SHOGUN 将軍』(FX / Hulu)
ドラマシリーズ主演女優賞
キャシー・ベイツ 『Matlock(原題)』 (CBS)
ドラマシリーズ助演男優賞
浅野忠信『SHOGUN 将軍』 (FX / Hulu)
ドラマシリーズ助演女優賞
穂志もえか 『SHOGUN 将軍』(FX / Hulu)
コメディシリーズ作品賞
『Hacks』 (HBO | Max)
コメディシリーズ主演男優賞
アダム・ブロディ『こんなのみんなイヤ!』 (Netflix)
コメディシリーズ主演女優賞
ジーン・スマート – 『Hacks』 (HBO | Max)
コメディシリーズ助演男優賞
マイケル・ユーリー『シュリンキング:悩めるセラピスト』 (Apple TV+)
コメディシリーズ助演女優賞
ハンナ・エインビンデル 『Hacks』 (HBO | Max)
リミテッドシリーズ作品賞
『私のトナカイちゃん』(Netflix)
テレビ映画作品賞
『レベルリッジ』 (Netflix)
テレビ映画/リミテッドシリーズ主演男優賞
コリン・ファレル『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』 (HBO | Max)
テレビ映画/リミテッドシリーズ主演女優賞
クリスティン・ミリオティ『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』 (HBO | Max)
テレビ映画/リミテッドシリーズ助演男優賞
リーヴ・シュレイバー 『理想のふたり』(Netflix)
テレビ映画/リミテッドシリーズ助演女優賞
ジェシカ・ガニング『私のトナカイちゃん』(Netflix)
外国語シリーズ作品賞
『イカゲーム』 (Netflix)
アニメシリーズ作品賞
『X-Men ’97』 (Disney+)
トーク番組賞
『ジョン・ムレイニーPresents: L.A.に全員集合!』(Netflix)
コメディ特別賞
『アリ・ウォンのシングルレディ』 (Netflix)
※本記事は英語の記事をもとにしています。
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