メタリカがAppleのVRコンサートに登場

メタリカは先週金曜日、アップル・ビジョン・プロユーザー向けにコンサート映像を配信した。映像は昨年同バンドが開催したM72ツアーのものを使用しており、ユーザーは演奏中のメタリカの隣に立っているかのような新感覚の没入感を味わうことができるのだとか。
映像の配信を記念し、メタリカのベーシストであるロバート・トゥルヒーヨはロサンゼルスのAppleストアをサプライズ訪問し、ヘッドセットで映像を視聴している最中のファンの隣にこっそり座るというドッキリを行った。
そんなトゥルヒーヨは米『ハリウッド・リポーター』の取材に対し、「これを使えば実際にライブの演奏を感じることができるんです。それにファンとバンドの生のやり取りが感じられますね。実際にファンと目をわせることができるし、手を伸ばせば触れそうなくらいの距離感ですから」とアップル・ビジョン・プロが提供する没入間に太鼓判を押した。
これまでもAppleは同様の企画を実施しており、アリシア・キーズやザ・ウィークエンドのライブもアップル・ビジョン・プロ向けに配信された。今回配信されたメタリカのライブ映像は25分間におよび、同バンドは『ウィップラッシュ』(1983)、『ワン』(1988)、『エンター・サンドマン』(1991)の3曲を披露している。
アップル・ビジョン・プロは定価が3500ドル(日本では59万9800円)と、なかなか手が届きにくい価格のため、実際に手元のデバイスでコンサート全体を楽しめるファンは少数かもしれないが、アップルストアに行けば『ウィップラッシュ』のデモ映像を実際にアップル・ビジョン・プロで観ることができるそうだ。
トゥルヒーヨは実際の映像を初めて見たメタリカのリアクションを振り返って語る。「思わずエアギターでリフを演奏しちゃいましたよ。衝動的に体が動いたんです。でもこれを観れば誰だってそうぜずにはいられないと思います。これまでメタリカをよく知らなかった人でもね。映像に引き込まれずにはいられませんから」
ちなみに、メタリカがバーチャル空間でコンサートを行うのは今回が初めてではない。同バンドは去年、人気オンラインゲーム『フォートナイト』上でバーチャル・ライブを開催している。「私たちは色んなことに挑戦して、実験するんです」とトゥルヒーヨも語る通り、結成から40年を超えてなおメタリカは新たな挑戦に取り組み続けている。そんなバンドのマインドセットについてトゥルヒーヨは次のように述べた。
「私たちはオープンなマインドセットでいます。ギター・ヒーローもやりましたし、80年代にはタブー視されてたオーケストラとのコラボもやりました。歳を重ねるにつれて、私たちはもっと新たな経験をしたいと思うようになってきていますね。その意味で最近取り組んでいることはまさに打ってつけだったんです。私たちは新たなページを開き続けますよ」
また、トゥルヒーヨは自身の少年時代にアップル・ビジョン・プロがあったとすればみたかったアーティストも教えてくれた。「これが70年代にレッド・ツェッペリンやブラック・サバスが活躍していた時代にあったと想像すればワクワクしますね。ジミ・ヘンドリクスが目の前でギターを弾いているところを想像してみてください」
メタル界のレジェンドでさえ唸らせるアップル・ビジョン・プロだが、この先も多くのアーティストをバーチャル空間上で目にすることはできるのだろうか。
※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら
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