Netflix TVシリーズ『ブラック・ミラー』全34話を一挙ランキング!

Netflixの人気TVシリーズ『ブラック・ミラー』に、シーズン7の6話が追加され、全34話となった。過去のホリデー特番や分岐型インタラクティブ作品『ブラック・ミラー: バンダースナッチ』も含まれる。
このエミー賞受賞シリーズは、テクノロジーではなく人間の本質に潜む恐怖を描いてきた。クリエイターのチャーリー・ブルッカーは「これは警告ではなく、自分の不安を語る作品」だと語る。
エピソードは基本的にどの順でも楽しめる作りになっている。しかし、シリーズ全体にちりばめられた小ネタや関連演出を見逃さないためにもシーズン順がおすすめ。『ブラック・ミラー: バンダースナッチ』には8通り以上の結末があるので時間があるときに挑戦したい。
以下は、THRが選んだ全話ランキング。視聴のヒントとして楽しんでほしい。
ランキング34位〜31位:下位にも光る“狂気”あり?
34位『虫けら掃討作戦』(シーズン3)
原題:Men Against Fire
兵士の脳に埋め込まれたチップがバグを起こし、政府の恐るべき真実が露呈する。近未来の戦場を舞台にした倫理の試練だが、キャラクターの描写が浅く感情移入しづらい。
33位『秘密』(シーズン3)
原題:Shut Up and Dance
少年がハッカーに脅され、次々とミッションをこなすサスペンス。終盤の衝撃展開は見ものだが、全体的に救いがなく、後味が重い作品だ。
32位『メイジー・デイ』(シーズン6)
原題:Mazey Day
パパラッチが追う女優の正体はまさかの人狼!?突飛な展開に賛否は分かれるが、B級ホラーのような面白さはある。
31位『アシュリー・トゥー』(シーズン5)
原題:Rachel, Jack and Ashley Too
AI人形と少女たちがポップスターを救う冒険劇。マイリー・サイラスが本人を彷彿とさせる役を熱演。異色のトーンが好みを分ける。
ランキング30位〜27位:現代社会とリンクする不穏な現実
30位『ジョーンはひどい人』(シーズン6)
原題:Joan Is Awful
平凡な女性が、自分の人生がリアルタイムでドラマ化されていることを知る。Netflixを模した配信サービスが舞台のメタ構造は話題性十分だが、やや自己模倣的でもある。
29位『時の”クマ”、ウォルドー』(シーズン2)
原題:The Waldo Moment
政治不信の中、アバターのクマが選挙に出馬し支持を集める風刺劇。ドナルド・トランプの台頭を予言したかのような展開に驚かされる。
28位『ヘンリー湖』(シーズン6)
原題:Loch Henry
スコットランドの田舎を訪れたカップルが、殺人事件をめぐる闇に引き込まれていく。民俗ホラーとドキュメンタリー風サスペンスが融合した異色作。
27位『クロコダイル』(シーズン4)
原題:Crocodile
記憶を読み取る捜査技術により、過去の罪が暴かれていく。アンドレア・ライズボローの怪演が光るが、展開は容赦なく重たい。
ランキング26位〜23位:奇妙で切ない“もしも”の世界
26位『デーモン79』(シーズン6)
原題:Demon 79
店員の女性が、世界を救うため3人を殺せと悪魔に命じられる。レトロな演出と“破滅か救済か”というテーマが、奇妙な魅力を放つ一編。
25位『待つ男』(シーズン5)
原題:Smithereens
SNS企業に怒りを抱く運転手が、社員を人質にCEOへ接触を図る。アンドリュー・スコットの迫真の演技と、会話劇の緊張感が際立つ社会派サスペンス。
24位『アークエンジェル』(シーズン4)
原題:Arkangel
娘の安全を願う母親が、監視チップで彼女の人生を“保護”し続ける。J・フォスターが監督を務めた本作は、親心の暴走と監視社会の怖さを描く。
23位『メタルヘッド』(シーズン4)
原題:Metalhead
ロボット犬に追われる女性の、命がけの逃走劇。白黒映像が冷たさを強調し、最小限のセリフで極限状態を表現する異色のサバイバル。
ランキング22位〜19位:夢と現実、そしてネットの闇へ
22位『1500万メリット』(シーズン1)
原題:Fifteen Million Merits
人々が“運動”で通貨を稼ぐ世界で、若者が恋人の夢を叶えようと奮闘する。現代の格差社会や一夜のスター誕生を痛烈に風刺した初期の名作。
21位『おもちゃの一種』(シーズン7)
原題:Plaything
ゲームデザイナーが残した“呪われたゲーム”に隠された真実とは?『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』の続編的な位置づけで、ピーター・カパルディの怪演も印象的。
20位『ストライキング・ヴァイパーズ』(シーズン4)
原題:Striking Vipers
旧友同士がVR格闘ゲーム内で予想外の関係に発展する。愛とアイデンティティを問いかける意欲作で、セクシュアリティの境界を描く。
19位『殺意の追跡』(シーズン3)
原題:Hated in the Nation
“嫌われ者”が次々に死んでいく事件に、女性刑事が挑む。SNS社会の暴走とドローン技術の恐怖を描く、北欧ミステリー風の長編エピソード。
ランキング18位〜15位:記憶・恋愛・そしてAIが交錯する物語
18位『ブラック・ミュージアム』(シーズン4)
原題:Black Museum
謎の博物館に集められた“テクノロジー犯罪”の展示物。過去エピソードへのオマージュ満載で、シリーズの集大成的な一作となっている。
17位『ホワイト・クリスマス』(特別編)
原題:White Christmas
雪に閉ざされた山小屋で、2人の男が語る3つの奇妙な物語。ジョン・ハム出演の長編で、心理的に最も残酷な“クリスマス”を描く。
16位『ホテル・レヴェリー』(シーズン7)
原題:Hotel Reverie
現代の女優が、古典映画風のロマンス世界に閉じ込められる。クラシックな映像美と切ない恋の物語だが、テンポの遅さに賛否が分かれる。
15位『HANG THE DJ』(シーズン4)
原題:Hang the DJ
恋愛アルゴリズムによって“期限付き”で付き合わされる男女。『ブラック・ミラー』版ロマンティックコメディとして、意外にも心温まる結末が話題に。
ランキング14位〜11位:ゲーム・執着・復讐――ブラック・ミラーの深層へ
14位『拡張現実ゲーム』(シーズン3)
原題:Playtest
バックパッカーの青年が、開発中のVRホラーゲームに参加する。現実と幻覚の境界が崩れていく恐怖演出と、心に残るどんでん返しが秀逸。
13位『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』(インタラクティブ映画)
若きゲーム開発者の運命を、視聴者の選択が左右する分岐型ストーリー。複数の結末と“視聴するゲーム”という革新性が話題となった。
12位『ベット・ノワール』(シーズン7)
原題:Bête Noire
研究者の前に現れた“因縁の同級生”が、じわじわと彼女の世界を壊していく。ポップな映像とダークな展開のギャップが秀逸で、ラストは痛快。
11位『宇宙船カリスター号: インフィニティの中へ』(シーズン7)
原題:USS Callister: Into Infinity
シーズン4『宇宙船カリスター号』の続編。仮想世界に囚われたクルーが再び命懸けの戦いへ。前作の衝撃には及ばないが、ファンにはたまらない続編で、キャストの熱演も見どころ。
トップ10〜6:SNS、仮想世界、記憶――現代に刺さるリアルな恐怖
10位『ランク社会』(シーズン3)
原題:Nosedive
人々が“5段階評価”される社会で、高評価を得ようともがく女性の悲喜劇。SNS依存の現代を鋭く風刺し、ビジュアルも印象的な代表作。
9位『普通の人々』(シーズン7)
原題:Common People
夫婦がストリーミング契約に縛られ、人生が破綻していくブラックな寓話。サービス産業と貧困ビジネスへの痛烈な皮肉が光る、容赦なき社会風刺。
8位『ユーロジー』(シーズン7)
原題:Eulogy
故人との記憶を“再体験”できる装置を受け取った男が、過去の恋に向き合う。静かな語り口ながら感情を揺さぶる、シリーズ屈指の人間ドラマ。
7位『ビヨンド・ザ・シー』(シーズン6)
原題:Beyond the Sea
宇宙飛行士たちが“地上の自分”に意識をリンクさせて暮らすが、ある悲劇が起きる。美しくも絶望的なSFで、シーズン6の中でも群を抜く完成度。
6位『ずっと側にいて』(シーズン2)
原題:Be Right Back
亡き恋人をAIで再現した女性が、喪失と向き合っていく。人は本当に“再生された存在”を受け入れられるのか? 愛と依存を問う秀作。
トップ5〜1:ブラック・ミラーが描く、人間の“本性”と“欲望”
5位『シロクマ』(シーズン2)
原題:White Bear
記憶を失った女性が、残酷な“観客型処刑”に晒される。衝撃の展開と社会への皮肉が強烈な、忘れがたい一作。
4位『サン・ジュニペロ』(シーズン3)
原題:San Junipero
死後の仮想空間で出会った2人の女性が、本当の愛を見つけていく。80年代の音楽と映像美に彩られた、ブラック・ミラー随一の“優しいエピソード”。
3位『国歌』(シーズン1)
原題:The National Anthem
王族誘拐事件の“人質交渉条件”が、首相にある屈辱的な行為を迫る。過激な内容ながら、“道徳と権力”を問うシリーズの原点。
2位『人生の軌跡のすべて』(シーズン1)
原題:The Entire History of You
記憶を巻き戻して再生できる社会で、夫が妻の浮気を疑い始める。テクノロジーと嫉妬が生む狂気をリアルに描いた心理スリラー。
1位『宇宙船カリスター号』(シーズン4)
原題:USS CallisterVR
ゲーム内で神となった男が、部下を“デジタル監禁”するSF復讐劇。社会風刺・映像・脚本のすべてが高水準で、“最も再視聴される”傑作と称される。
TVシリーズ『ブラック・ミラー』シーズン7は、4月10日からNetflixで配信中。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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