【ネタバレ含む】Netflix『サンドマン』完結へ-夢の王の交代劇、続編の可能性は

Netflixで配信中のファンタジードラマ『サンドマン』が、第2部をもって完結を迎えた。本作は、世界的な人気を誇るニール・ゲイマン原作の同名コミックを実写化したシリーズで、夢の王「モルフェウス」を中心に、神々や人間たちの運命が交錯する壮大な物語が描かれてきた。
最終話では、主人公モルフェウスが自らの運命と向き合い、壮絶な結末を迎える。新たな“夢の王”ダニエルが誕生し、シリーズは希望を感じさせる形で幕を閉じた。本記事では、ショーランナーであるアラン・ハインバーグの発言をもとに、結末の意図や今後の展開の可能性について詳しく解説する。
※本記事には『サンドマン』シーズン2 の重大なネタバレを含みます。
モルフェウスの警告と“夢の王国”をめぐる終焉
第2部最終話では、主人公モルフェウス(演:トム・スターリッジ)が、自らの行動によって招いた破滅的な運命に直面する。夢の王として数千年にわたり「ドリーミング(夢の王国)」を統べてきた彼は、息子オルフェウスを手にかけたことで、復讐の神フューリーの怒りを買う。
「王国を守るためには、あらゆる脅威を排除せねばならぬ」──モルフェウスはそう忠臣に告げたが、脅威とは他ならぬ自分自身であった。
新たな“夢”の誕生──ダニエルの覚醒と継承
死を覚悟したモルフェウスは、両親「時」と「夜」に別れを告げ、王国の未来を託す存在として、生後8か月のダニエル・ホールを指名する。しかしダニエルは誘拐され、母リタがモルフェウスの犯行と誤認。彼女はフューリーに復讐を命じてしまう。後に誤りに気づくも時すでに遅く、モルフェウスは命をもって王国を守る。
そして、ダニエルは成人の姿に変貌。演じるのは『ゲーム・オブ・スローンズ』『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のジェイコブ・アンダーソンである。新たな「夢の王」となった彼は、自らの使命を受け入れ、兄弟である「エンドレス」たちと初めて相まみえる。
制作者が語る「夢の王」の死と、次なる物語への布石
ショーランナーのアラン・ハインバーグは、米『Hollywood Reporter』の取材に対し、「モルフェウスの結末は、原作者ニール・ゲイマンをめぐる一部報道があったが、今回の結末はそれ以前から決まっていた」と明言。ゲイマンの関与はシーズン2では極めて限定的であったという。
また、シーズン完結後には「死神デス」に焦点を当てたボーナスエピソードが7月31日に配信予定であり、これをもって全23話の物語が締めくくられる。
「もし『ウェンズデー』や『ストレンジャー・シングス』並の視聴数があれば、私はずっと『サンドマン』を書き続けたい」と語るハインバーグ。続編の可能性については視聴数次第としつつ、「『サンドマン』の世界はジャンルを超えたあらゆる物語を語れる舞台」と、無限の可能性を示唆した。
“夢の継承者”ダニエルが描く、新たな物語とは
最終話では、ダニエルがその役割を受け入れる過程が丁寧に描かれる。前任者モルフェウスの厳格さに比べ、ダニエルはより人間的で柔らかな性質を持つ。「このまま次の物語へ進めるなら、ダニエルの物語も描く予定だった」とハインバーグは明かし、ジェイコブ・アンダーソンの起用について「奇跡だった」と述べた。
最後にハインバーグは「この作品はまさに“夢の仕事”だった」と語り、今後についてはDC作品や恋愛ドラマ、スーパーヒーローものへの意欲も示している。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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