【ネタバレ】『私たちの青い夏』シーズン3最終回!ベリー役ローラ・タン&コンラッド役クリストファー・ブライニーが語る、結末と映画化の行方

[※本記事には、『私たちの青い夏』シーズン3最終話(「アット・ラスト」)のネタバレが含まれています。]
4年、そして原作ファンにとってはさらに長い年月を経て、ローラ・タン演じるベリーとクリストファー・ブライニー演じるコンラッドは、ドラマ『私たちの青い夏』シーズン3最終回でついに結ばれた。しかし、その道のりは決して平坦ではなかった。ベリーはコンラッドの弟・ジェレマイア(演:ギャヴィン・カサレーニョ)と結婚寸前まで進みながらも、最終的には“本当に愛する相手”に気づく。パリを舞台に描かれた再会シーンは、多くのファンの心を揺さぶった。
シリーズ完結と同時に発表された映画化プロジェクトにより、『私たちの青い夏』はさらなる展開を見せることが決定している。ファンが長年待ち望んだ結末を迎えた今、主演のふたりはどのような想いを抱いているのだろうか。ベリー役のローラ・タン&コンラッド役のクリストファー・ブライニーに撮影現場での苦労や、シリーズ完結への想いについて、率直に語ってもらった。
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▼最終話への準備とプレッシャー
――ローラさん、最終話でベリーがパリで自分らしさを取り戻し、新しい登場人物たちと出会うという、これまでとは違うキャラクターの一面を探求してみていかがでしたか?
ローラ・タン:とても楽しかったです!最高の時間でした。パリも大好きです。物語の締めくくりにぴったりの舞台でした。ベリーの友人グループも、それを演じている役者さんたちも、みんな本当に素晴らしくて。最高の演技でした。本当に楽しかったんです!
――ファンが待ち望んだクライマックスに向けて、役者としてどんな気持ちで臨みましたか?
クリストファー・ブライニー:どんなシーンでも多少の緊張はあるけれど、特に感情的にキツいシーンや難しいシーンはやっぱり緊張します。ただ、正直に言って、撮影中は心配している暇なんてほとんどないんです。とにかくペースが速くて。
別のエピソードを撮りながら、新しい台本を受け取るような状況でした。ひどい時には、ほとんど内容を読み込めないまま撮影に突入することもあり、本当にストレスでした。「ちゃんと準備しなきゃいけないのに、時間がない!」と焦っていましたね。
ローラ・タン:撮影の序盤では、先の展開を考えすぎず、「今、この瞬間にキャラクターに何が起きているか」に集中するようにしていました。
特に、ジェレマイアとの結婚という大きな流れがあったので、観客にベリーが本当に彼と結婚するつもりだと信じてもらうためには、私自身がその時のベリーの心境に完全に入り込む必要があったからです。だから、先走って結末を想像したりすることはできませんでしたね。
――クリスさん、多くのファンがあなたの演じるコンラッドを応援していますね。特に原作ファンが長い間待ち望んでいた最終話で、彼らの期待に応えるためにどのようにアプローチしましたか?
クリストファー・ブライニー:ファンの方々に報いる最善の方法は、脚本や世界観、そして物語そのものに忠実に尽くすことだと僕は考えています。俳優として、僕は物語を伝えるという自分の役割をしっかり理解し、準備を万端にして、そして謙虚にアドバイスを受け入れる姿勢で臨みます。
そうすれば、原作者であるジェニー・ハンと脚本家チームが紙の上で作り上げたこの素晴らしいキャラクターが、物語を見た人々の心をきっと満足させ、幸せにできると信じているんです。僕はただ、自分の仕事をできる限り精一杯、うまくやりたい、それだけなんです(笑)。
▼原作者ジェニー・ハンとの創作過程
――シーズン3最終話でのキャラクター同士の親密な瞬間や会話について、原作者・クリエイターのジェニー・ハンとどのような話し合いをしましたか?
クリストファー・ブライニー:ジェニー(・ハン)は、僕たちがそれぞれの役割をちゃんと果たすと信頼してくれていると思います。もちろん、彼女はいつも調整やアドバイスをしてくれますし、「コンラッドはなぜこんな行動をしたのか?」といった疑問があれば、いつでも話し合ってくれます。
でも、僕たちもこの作品をずいぶん長くやっているので、多少は信頼してもらえていると信じたいですね。僕は僕の、ローラはローラの、ショーン(・カウフマン、スティーブン役)はショーンの役割をしっかり理解し、物語を伝える準備をして現場に向かっていますから。
ローラ・タン:最終パートの撮影には、ものすごく多くの配慮をしました。みんなにとって本当に重要だとわかっていたので、これまでの彼らの会話や、一緒に過ごしたどの瞬間とも違って感じられるようにしたかったんです。作中の設定で1年間も会っていなかったわけですからね。彼らはそれぞれ別の人間として成長しているけれど、根底にある部分は変わっていない、ということを表現したかったんです。
▼ベリーが自分を「悪者」と呼ぶシーンについて
――シーズン3最終話で、ベリーは自分のことを「悪者(ヴィラン)」と呼びますね。ファンからシーズンを通してベリーの決断が批判される中で、あの瞬間に自分を悪者と見なすのは難しかったですか?
ローラ・タン:あの瞬間、ベリーは自分を悪者だと言っていますが、それはただ、起きたことすべてに責任を取ろうとしているのだと思います。彼女は少しだけ失敗してしまいましたし、それを自覚して、申し訳ないと感じているのです。成長して、考える時間を持ったわけですが、登場人物たち全員が長い間向き合ってきた多くの出来事があったと思います。
自分が何か間違ったことをしたと認めて、責任を取ることは、非常に成熟した行為です。彼らはみんな、それを自覚しています。もちろん、コンラッドは後に「君は悪者じゃない」と言いますが、それがポイントなのです。誰も悪者ではない。彼らはみんな、間違いを犯し、様々な方法で失敗し、それぞれが必要な方法で乗り越えようとしているのです。観ている人たちも、そのことに気づいてくれることを願っています。
クリストファー・ブライニー:ベリーはひとりの時間を持ち、成長もしたけれど、その間は同時に“問題から離れていた時間”でもあるんです。そうすると、自分を整理する中で「失敗してもいいんだよ」と言ってくれる人がいない状態になる。だから「失敗した=悪役になってしまった」と思い込みやすいんです。
心の声も、「自分は人を傷つけた、それは悪いことだ」と責め立ててしまいがちで、「起きてしまったことは仕方ない」と受け止めるよりも、そちらに傾きやすいんですね。
ローラ・タン:ベリーが最初にパリに着いたとき、新しい友人たちと出会うのですが、彼らはみんな「私たちもいろいろやらかしたよ」と言ってくれます。
▼ベリーとジェレマイアの関係性について
――ベリーが婚約解消後もジェレマイアの反応を気にするのはなぜですか?未解決の感情や、彼を傷つけたことへの罪悪感が残っているのでしょうか?
ローラ・タン:たとえ1年が経ったとしても、過去の関係からくる感情というものは、ふとした瞬間に突然湧き上がってくるものです。それが人生というものであり、完全に消えることはありません。
ベリーは、今もジェレマイアという人間を深く大切に思っているからこそ、彼をこれ以上傷つけたくないと考えています。そして、その感情や、関係を終わらせたことについて、彼女はまだ心の整理をしている最中なのです。非常に複雑な状況ですからね(笑)。
彼女はジェレマイアの気持ちに配慮し、誰かを傷つけないように気を遣っているのでしょう。また、コンラッドがパリにいることをジェレマイアに伝えたという事実が大きな問題になるなら、いずれ皆で話し合う必要がある、というサインでもあります。そして、彼らは実際に話し合いました。何か問題が起きたら、それについて逃げずに向き合って話し合う必要があるのです。もちろん、ベリーが今もジェレマイアを大切に思っているのは間違いないでしょう。
――クリスさんの視点から見て、コンラッドはベリーの中に常にジェレマイアを愛する気持ちがあるのではないかと恐れていると思いますか?
クリストファー・ブライニー:それは良い質問ですが、コンラッドがそこまで深く考えているかは分かりません。コンラッドはシーズン3の大部分を通して、ベリーとジェレマイアの結婚という現実を受け入れようと、自分自身でこの問題に対処し、大丈夫だと納得させようとしてきました。
僕は、コンラッドはベリーの言うことを信じるだろうと思います。もしかしたら、彼は(ベリーの気持ちについて)尋ねることさえしないかもしれません。ただし、コンラッドが『ベリーは常にジェレマイアを愛している』と決めつけることはないでしょう。もちろん、彼らは幼なじみなので、ある種の愛情は常に存在し続けるとは思いますが。
ローラ・タン:ジェレマイアとベリーの関係の大きな問題点のひとつは、ジェレマイアが独占的だったことです。彼は、ベリーの愛のすべてを自分に向けてほしく、彼女の心のどんな小さな部分もコンラッドに残ることを望みませんでした。
しかし、そもそも人の心や愛は、誰かひとりの所有物になるものではありません。私たちは自分自身を完全にひとりの人間に捧げるべきではないし、自分自身の一部は自分のために取っておくべきです。一方、コンラッドは、ジェレマイアとの関係がベリーの人生にとって非常に大切であり、彼女がジェレマイアにたくさんの愛情を持っていることを理解しています。彼はその愛が、恋愛とは別の種類の愛だとわかっているのでしょう。
クリストファー・ブライニー:コンラッドはそのことについて、プレッシャーを感じていないと思います。
ローラ・タン:ええ、そうは思いません(笑)。
▼映画化プロジェクトについて
――『私たちの青い夏』の映画化が発表されましたが、みなさんはいつ頃から知っていたのですか?
クリストファー・ブライニー:映画化のアイデア自体は前から存在していると知ってはいましたが、実際に決まるまでしばらく音沙汰がなかったんです。その後、正式に『やることになった』という連絡を受けました。
ローラ・タン:今まさに進めているところなんです!
――映画では、ファンはどんな内容を期待できますか?コンラッドとベリーのラブストーリーの続きや、結婚への道のりでしょうか?
クリストファー・ブライニー:まったくわかりません。ジェニー(・ハン)が以前、草稿があると言っていました。
ローラ・タン:草稿があるんです!近いうちに何かわかるかもしれませんね。
▼シリーズ完結への想い
――シリーズ全体を振り返って、いちばん誇りに思うことは何ですか?
ローラ・タン:すべてが私の誇りです。私たちが歩んできた道のり、作品に注ぎ込んだ並々ならぬ努力、そして関わった1人ひとりが細部にまで心を配ってくれたこと、全員が真剣に取り組んでくれたこと、そのすべてを誇りに思っています。何よりも、この作品が本当に多くの人々に届き、そして多くの人々の心にとって大切な意味を持つものになったことを、心から光栄に感じています。
クリストファー・ブライニー:この作品には、本当に多くの労力が費やされました。正直、時にはとても大変でした。多くの要素が絡み合っていて、多くの人が意見を持っていました。でも、僕たちはやり遂げました。本当に才能あるクルーとキャストが揃っていたんです。
――ローラさん、あなたはコンラッド派かジェレマイア派かについて、常に「チーム・ベリー」だと主張して明言を避けてきましたね。ドラマが終わった今、どちらを応援していたか教えていただけますか?
ローラ・タン:私は断固としてチーム・ベリーです。みんな信じてくれないかもしれませんが、本当にそう思っていますし、これからも変わりません。チーム・ベリーです!
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ドラマシリーズ『私たちの青い夏』シーズン1~3は、Amazonプライムビデオにて独占配信中。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌
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