【ネタバレあり】最終章開幕!『ストレンジャー・シングス』製作陣が語る、シーズン5の重大展開と今後の鍵とは

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5より 写真:Courtesy of Netflix
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5より 写真:Courtesy of Netflix
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[※本記事は、Netflixシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5 VOL1のネタバレを含みます。]

ついに、Netflixの大ヒットシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の完結編となるシーズン5のVOL 1(第1~4章)が配信開始となった。前半の4つのエピソードでは、長く温められてきた重要な展開がいくつも明かされ、クリエイターのマット&ロス・ダファー兄弟は早くも物語を大きく動かしている。

たとえば、ウィル(演:ノア・シュナップ)は裏側の世界の力を引き出し、独自の能力を手に入れた。そして、その裏側の世界では、意外な人物が再登場した。シーズン2の第7章「姉妹の契り」の中心人物、カリ(演:リネア・ベルテルセン)である。カリは単に戻ってきただけでなく、軍が裏側の世界を移動する力の源になっているようだ。だが、イレブン(演:ミリー・ボビー・ブラウン)との再会により、力関係は大きく変わることになるかもしれない。

驚きは、ウィルの覚醒とカリの復活だけではない。シーズン5の第4章のラストでは、ヴェクナ(演:ジェイミー・キャンベル・バウアー)がホーキンスの子どもたちを誘拐しようと現れるなど、衝撃的な展開が続いている。以下、米『ハリウッド・リポーター』とのインタビューでダファー兄弟がシーズン5前半で仕掛けた大胆な演出について語り、シリーズを満足のいく形で完結させるために取り組んだ制作の舞台裏を明かしてくれた。

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――世界はついに、“終わりの始まり”の最初の一端を目にすることになりました。おふたりはどんなお気持ちですか?

ロス・ダファー:とてもワクワクしています。世界に見せるとなると緊張もしますが、ついに終わりが近づいていることには興奮していますし、同時に寂しさもあります…複雑な感情が入り混じっていますね!すべてが終わったときにどう感じるかは、まだわかりません。今はまだ少し作業が残っていますが、終わりに近づきつつあります。

マット・ダファー:まだ作業中なので、現実を否定したままでいられるんです。でも、とても不思議な気分です。学生時代、僕はいつもテストで一番最後まで残っているタイプで、誰かに「鉛筆を置いてください」と強制されるのが本当に嫌でした。でも今回は、いずれそうなるわけです。

――最初の4エピソードで描かれた大きなポイントに入る前に、1つだけ言わせてください。デレク(演:ジェイク・コネリー、人気急上昇中の新キャラクター)を登場させた直後にいったん休憩なんて、ひどいですよ!

ロス:(笑)ジェイクは特別な子です。出演歴は、地元シカゴの家具店のCMだけでした。彼を見つけて、当初想像していたデレク像とは違っていたのですが、ほとんどのキャストがそうでした。ゲイテン(・マタラッツォ)も、当初想像していたダスティン像とは全然違っていました。でも大事なのは、「特別だ」と感じられる子を見つけて、その子に合わせて役を作っていくことなんです。

――シリーズの終盤で、ジェイクのような若手を見つけたことで、初期のキャスティングを思い出すような懐かしさはありましたか?

マット:そうですね。それがデレクというキャラクターを作った理由のひとつですし、ホリー(演:ネル・フィッシャー)を物語の大きなパートにした理由でもあります。物語の大きな狙いとして、シーズン1の感触をもう一度取り戻したかったんです。

今や「子どもたち」はもう子どもではないので、あの頃の要素は失われつつあります。このシーズンをシーズン1に回帰させたいと考えたとき、次の世代を登場させるのは自然でした。タイミング的にも、ホリーの年齢がシーズン1当時の彼らに近いことも大きかったです。

――シーズン5前半の終わりでは、子どもたちは大量誘拐など大きな危険にさらされ、まさに「拡大版ウィル・バイヤーズの失踪」とも言える状況になっています。こういった展開は、どれくらい前から決めていたのでしょうか?

ロス:ウィルの能力や、最終的に物語が向かう場所など、一部の要素は以前から決まっていました。ただ、ホリーとデレクを中心に描く子どもたちのストーリーラインは、シーズン5を作るために脚本家たちと集まり、物語を分解して考える中で形になったものです。

それによって、すべてが一気にハマったんです。「これで物語がひとつの円を描ける」と感じられました。なのでこのアイデアは後から生まれましたが、これが決まったことでシーズン5の物語は自然と開けていきました。

『ストレンジャー・シングス 未知の世界 』シーズン5より 写真:Netflix
『ストレンジャー・シングス 未知の世界 』シーズン5より 写真:Netflix

――いよいよ“本当の終わり”が目前に来ています。実際に最終シーズンをつくってみて、当初思い描いていた構想とどれくらい一致しましたか?最初の計画にどれくらい忠実に進め、逆に制作の中でどれくらい新しいアイデアを追加したのでしょうか?

マット:ロスと僕はもともと映画を作りたくて始めたので、テレビの世界に来たこと自体が驚きでした。でも、僕たちが大好きになったのは、テレビがとても“生きている”媒体だという点です。常に進化していくし、撮影中でも目の前で何が機能しているかを見ながら物語を柔軟に変えることができます。俳優たちが物語に与える影響も大きく、だからこそ常に変化していくんです。

もちろん、どこに向かうかという大まかな考えはありました。特にシーズン2のころから、最終シーンがどんなものになるのかはずっと前から知っていました。そしてそれが、“道しるべ”になってくれました。ただ、多くの細部については、僕らと脚本家たちが物語とキャラクターに導かれる形で進めていき、その過程にはたくさんの驚きもありました。

ロス:僕たちは毎シーズン同じアプローチで臨んできましたが、結果的にそれが正解だったと思っています――時にはトラブルもありましたが。どのシーズンも1本の映画だと思って作ってきました。「温存せず、出し惜しみしない」。シーズンごとに独自の色を持たせつつ、大きく振り切ることを重視してきました。それができたのは、シーズン4と5を同時に構築し始めたときから、全体がひとつの大きな作品としてまとまり始めたからです。

そしてマットが言ったように、最終地点は常に分かっていたけれど、そこに至るまでには多くの“発見”の余地がありました。僕たちは、先の心配をしすぎず、毎シーズン「現在作れる最高のものを作る」ことに全力を注いできました。何作も先のことを考えて計画するのは、本当に難しいんです…まず1本の良質な映画を作ることすら、大変ですから!

マット:僕たちがテレビではなく映画ばかりを観て育ったからこそ、「シーズン2」「シーズン3」ではなく『ストレンジャー・シングス2』『ストレンジャー・シングス3』といった風に呼んでいました。各シーズンに独自性を持たせ、まったく違う作品のように感じられるようにしたかったんです。その理由のひとつは、僕たち自身が飽きないため。もし飽きてしまったら、創作がダメになるので作品を終わらせないといけません。

だから、どのシーズンも巨大な1本の映画のように感じられるようにしたかったし、実際に今では「どのシーズンが一番か」をめぐって議論が起きるのがすごく好きなんです。どれも同じ質にならず、シーズンごとに強い個性があって、友だち同士で語り合えるような作品であってほしかったのです。

――さて、シーズン5の大きなサプライズの話題に戻りますが…シーズン2のカリ(演:リネア・ベルテルセン)が再登場しましたね!彼女が登場したシーズン2の第7章「姉妹の契り」は、賛否両論がありました。

マット:本当に?(笑)そうでしたっけ…

――シーズン5の最終話でカリが出てきたのには驚きましたし、とてもうれしかったです。

マット:あのエピソードについては、どんな意見を言われても構いません。傷ついたりはしませんよ。でも、「あのエピソードは、スピンオフを作るためのエピソードだった」という意見には、「ノー」と言いたいです。カリというキャラクターが大好きだったし、リネアも素晴らしい。だからもう一度彼女を物語に戻して、しっかりと描いてあげたかったんです。

ロス:そうしなければ、あのエピソード自体が“間違い”のように見えてしまうと思います。僕たちはずっとカリとリネアを戻したいと思っていました。でも、ただのサプライズのために戻したくはなかった。イレブンの物語全体に影響を与える形で戻したかったんです。そしてVOL 2では、カリが非常に重要な役割を果たします。彼女がイレブンの旅にどう影響していくのか、多くの人に観てもらえるのが楽しみです。

――まさかカリが登場するとは、想像もつきませんでした。

マット:それは良かった!もしかすると、ウィルに能力があると判明したことより驚く人もいるかもしれません。

――ウィルに能力があることが明らかになりました!この展開は、ずっと前から計画していたことですよね?

マット:僕たちはシーズン2までさかのぼって、種を植え始めました。ウィルとマインド・フレイヤーのつながりを構築してきましたが、最終的にはそれがヴェクナにつながっていることがわかります。カリと同じで、毎シーズン「今がその時だ」とは感じられなかったんです。

でも、シーズン5は完璧でした。物語はウィルの失踪から始まったので、この最終シーズンでウィルを中心に戻すのは自然なことでした。すべてを一周させたかったのです。ウィルに関しては、最初期の段階で「そうする」と決めていました。ただ、彼が“第2のイレブン”にはならないようにすることが重要でした。彼自身の能力というより、もっと複雑なものなんです。

――そうですね…ウィルは、ヴェクナの能力を“媒介している”ように見えます。

マット:そこが良いですよね。シリーズに新しい風を吹き込めます。ここ2シーズンほど脇に回りがちだったウィルに、キャラクターの成長と結びついた強い瞬間を与えたかったんです。

大規模なクライマックスがあるとき、同時にキャラクターの内面でも大きな、感情的で力強い瞬間が起きていることが理想なんです。シーズン4の第4章「親愛なるビリー」がまさにその典型で、スペクタクルとキャラクターの感情が同時に頂点に達する瞬間です。シーズン5の終盤も、その形を目指しました。

『ストレンジャー・シングス 未知の世界 』シーズン5より 写真:Netflix
『ストレンジャー・シングス 未知の世界 』シーズン5より 写真:Netflix

――最終シーズンのキャラクター同士の組み合わせは、どのように決めていったのでしょうか?イレブンとホッパーのように“おなじみ”の組み合わせがある一方で、ウィルとロビンのように新鮮な関係性もあります。懐かしさと新しさのバランスはどうやって取ったのですか?

ロス:キャラクターを入れ替えたり、組み合わせを変えて新しい関係性を探るのは楽しい作業です。ただ、多くは“物語の都合”というより、シーズンの終わりにキャラクターをどんな状態にしたいか、そしてそこにどうたどり着かせるか、という考え方に基づいています。まずそこから考え始めて、その結果としてペアが決まっていくんです。

たとえば、ウィルとロビンを組ませたのは、ウィルが自分自身について新たな発見をし、ロビンがそのメンターになるためでした。この組み合わせを作った瞬間に、ウィルの物語がしっくりとはまりました。イレブンとホッパーを含め、すべてのキャラクターで同じように考えました。

マット:シーズン5は、どのシーズンよりも「キャラクターについて」話し合いました。なぜなら、これが彼らと過ごす“最後のシーズン”なので、もう問題を先送りにはできません。キャラクターとして決着をつける必要があります。そこから始め、各キャラクターにどんな未解決の問題があるのかを洗い出し、最終的にどんな地点に辿り着かせたいのかを話し合い、その終点から逆算して物語を組み立てました。

ジョナサンとナンシーの間には解決すべきことがたくさんあったし、ホッパーとイレブンの間にも多くの課題がありました。一方で、ダスティンとスティーブのような長く一緒にいるキャラクター同士にも、マンネリを避けるために新しい流れが必要でした。

――でも、スティーブとダスティンのような“おなじみのコンビ”にも、きちんと結ぶべき結末がありますよね?

マット:そのとおりです。彼らの関係性を新しく揺さぶる必要があります。どんな組み合わせが面白くなるか、どのペアがキャラクターの成長や到達点に向けて最適なのかを見極めていく作業です。でも、ときには脚本を書いている最中にキャラクターたちが予想外の動きを見せることもあります。テレビドラマというのは本当に“生きている”んです。キャラクターが想定外の行動を取って、こちらを驚かせてくれることもあって、それがまた楽しいところです。

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『ストレンジャー・シングス 未知の世界 5』は、全8エピソードからなる3部構成。VOL 1(第1~4章)は現在配信中、VOL 2は12月26日(第5~7章)、そしてフィナーレは2026年1月1日より世界独占配信となる。

 ※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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