Adoら日本人アーティストに熱狂!米音楽イベント「matsuri ’25」が証明したJ-POPの世界的人気

現地時間3月16日、米ロサンゼルスのピーコック・シアターには、一般社団法⼈カルチャー アンド エンタテインメント産業振興会(CEIPA)が初めて開催した音楽イベント「matsuri ’25」を目当てに、多くの人々が詰めかけた。
3月に完売した同イベントには、米音楽市場でも活躍しているシンガーソングライターのAdo、音楽ユニット・YOASOBI、そして4人組グループ・新しい学校のリーダーズの3組が出演。新しい学校のリーダーズおよびYOASOBIはコーチェラへの出演経験もあり、Adoは現在アメリカでの大規模ツアーを準備中だ。
CEIPAによると、イベントの目的は日本のアーティストと米国のファンの距離を縮めることで、アメリカにおいてJ-POPの需要が高まるなかでの格好のタイミングだった。CEIPA理事・日本音楽制作者連盟理事長の野村達矢氏は、開催直前に「J-POPの人気は徐々に高まりつつあります。コロナ禍を経た2023年あたりから、海外への展開を本格的に意識し始めました」と、米『ハリウッド・リポーター』に語っている。
「日本ではCDの販売が主流で、最も利益を生む手段でした。しかし残念ながら、コロナ禍によって音楽ファンはレコード店に足を運べなくなったのです。日本ではCDが1枚およそ3,000円、つまり約20ドルで販売されています。単純計算で1曲あたり2ドル程度になります。しかし、ストリーミングサービスとなると、それほどの収益は得られません。では、どうやって利益を出すのか?そのためには日本の外に目を向け、より大きな視野で考える必要があるのです」
「matsuri’25」に出演した3組のアーティストは、Spotifyをはじめとするストリーミングサービスにおいて大きな成功を収めている。新しい学校のリーダーズは月間約100万人、Adoは600万人以上、YOASOBIは700万人を超えるリスナー数を記録。一方でグローバルストリーミング数が増加しているからといって、音楽性や全体的な方向性が必ずしも変化しているとは限らない。
日本企業やアーティストにとって、グローバル展開は戦略の転換を意味するのかと問われた際、野村氏は次のように述べた。「仮に日本に100人のアーティストがいるとして、そのうち海外を意識して活動しているのはわずか10%にすぎません。残りの90%は日本市場向けに楽曲を制作しています。たとえ楽曲が日本市場向けであっても、海外にはその曲に気づく人々がいるのです」
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌
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