【訃報】ドラマ『頭上の敵機』『ジェネラル・ホスピタル』で活躍した名優クリス・ロビンソン逝去

60年以上のキャリアを誇る名優クリス・ロビンソンが86歳で死去した。1960年代のABCドラマ『頭上の敵機(原題:Twelve O’Clock High)』や、昼ドラ『ジェネラル・ホスピタル』『ザ・ボールド・アンド・ザ・ビューティフル(原題:The Bold and the Beautiful)』での長期出演で知られるロビンソンは、2025年6月9日、アリゾナ州セドナ近郊の自身の牧場で眠るように永眠した。死因は心不全と報じられている。
代表作品での活躍
『頭上の敵機』(1965-1967年)
クイン・マーティン製作の戦争ドラマで軍曹サンディ・コマンスキー役を演じ、全46エピソードに出演。この役で一躍注目を集めた。第2、3シリーズの邦題は『爆撃命令』。
『ジェネラル・ホスピタル』(1978-1986年、2002年)
ABCの長寿昼ドラでリック・ウェバー医師を演じ、重要な役柄として8年間出演。2002年の復帰時には衝撃的な死を遂げた。
『ザ・ボールド・アンド・ビューティフル』(1992-2002年、2005年)
CBSの昼ドラでジャック・ハミルトン役を10年間演じ、複数の女性との恋愛関係を描いた。
映画キャリアと監督業
『セメントの女』(1968年)ではフランク・シナトラと共演、『大洋のかなたに』(1970年)、『エイミー』(1981年)をはじめ多くの作品に出演した。
ジョン・フランケンハイマー監督の『明日なき十代』(1961年)、そして『アルカトラズ島の鳥人』(1962年)でバート・ランカスターと共演。また、ドラマ版『アダムス・ファミリー』である『アダムスのお化け一家』で高身長の執事を演じたテッド・キャシディと4本の映画で共演し、一部の作品では監督も務めた。
有名なCMセリフ
ヴィックス咳止めシロップのCMで「私は医者ではありませんが、テレビで医者を演じています」という名セリフを残したが、所得税脱税問題でCM出演を降板することとなった。
私生活と複雑な家族関係
1938年11月5日、フロリダ州ウェストパームビーチ生まれ。1985年に連邦所得税脱税で有罪となったが、夜間と週末の服役により『ジェネラル・ホスピタル』出演を継続した。
2011年に4番目の妻ジャッキーと結婚。遺族には息子5人と孫複数がいると伝えられている。
息子のクリスは父親について『Bankrupt by Beanies』(2009年)と『Bastard: An Illegitimate Film』(2010年)の2本のドキュメンタリーを制作し、家族の関係を描いた。
クリス・ロビンソンは戦争ドラマから昼ドラ、映画監督業まで幅広く活動し、60年以上にわたってアメリカのテレビ・映画界で活躍した名優であった。彼の功績はアメリカエンターテイメント史に永遠に刻まれるであろう。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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