スピルバーグ監督、80代でも現役宣言「引退しない」──挑戦したいジャンルは西部劇

映画監督スティーヴン・スピルバーグの名を冠した新たな劇場が、ロサンゼルスにあるユニバーサル・スタジオ・ハリウッド敷地内にオープンした。6月27日(現地時間)に行われた献呈式には、ジョン・トラボルタやヴィン・ディーゼルら豪華なゲスト陣が出席。スピルバーグの長年の功績をたたえる華やかな一夜となった。
登壇したスピルバーグ監督は、「まだ映画を作りたい。引退の予定は一切ない」と断言。80歳を超えてもなお創作意欲は衰えておらず、現在も複数のプロジェクトが進行中だという。また、かねてから挑戦したかったジャンルとして「西部劇」を挙げ、「いつかは必ず手がけたい」と語った。
会場では、彼が現在制作中の極秘プロジェクトの映像も初公開された。タイトル未定の新作にはエミリー・ブラントとジョシュ・オコナーが出演。映像には、黒いSUVに乗った政府関係者らしき人物から逃げる2人の姿が映し出され、SFやスリラーの要素を含む内容が垣間見えた。
式後には特別展示も行われ、『E.T.』の自転車や宇宙人のアニマトロニクスの腕、『シンドラーのリスト』『フェイブルマンズ』のカチンコなど、未公開だった小道具や資料が多数展示された。『クレイジー・リッチ!』のジョン・M・チュウ監督は、『E.T.』柄の靴下で登場し、「映画を好きになった原点」としてスピルバーグ監督本人に感謝を伝えた。
劇場が入る新施設「The Commons」は、フィルムリールを模した建築デザインが特徴。スピルバーグ自身も企画段階から関与しており、映画の過去と未来をつなぐ場として機能していくという。献呈式のスピーチで彼は、長年にわたるユニバーサルとの関係に触れ、「今は信頼と一体感が再生された時代」と語り、現経営陣への感謝を述べた。
映画史に名を刻む巨匠は、なおも歩みを止めることなく、次の物語に向かって進み続けている。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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